この記事の目次
地球環境を守るための活動
異常気象や温暖化など、生活を取り巻く自然環境は地球規模で年々深刻さを増しています。こうした状況を食い止めるため、地球環境を守るための活動が盛んになっています。
環境保護のボランティア
豊かな自然の恵みにより発展をしてきた人間社会ですが、早急な成長は自然環境の破壊や公害といった問題を生み出してしまいました。今ある自然を守り、失われた環境を取り戻すため、環境保護のボランティアが活発に行われています。
自然保護
長い時間をかけて生み出される自然環境は、一度壊れてしまうと取り戻すことが難しいです。自然保護のボランティアでは、絶滅危惧種の動植物と自然環境を見守り、自然の大切さを伝える活動を行います。
環境保全
はるか昔から営まれてきた人間の生活は、自然環境との絶妙なバランスで成り立ってきました。環境保全ボランティアでは、放置された里山に手を入れたり棚田を復活させたりなどの活動を行い、人と自然との助け合いの姿を取り戻すお手伝いをします。
棚田オーナー制度のデメリットとメリット緑化・森林作り
緑化・森林作りといったボランティアは、地球環境保護のためには欠かせない大切な活動です。植林して定着するまでには長い時間を費やしますが、未来の自然を生み出すために行わなければならない重要な課題です。
誰でも気軽に参加できるゴミ拾い
身近なところから始められるボランティアとして人気なのが、各自治体や企業が企画するゴミ拾いです。
- 自分の住んでいる街
- 通っている学校
- よく散歩をする川や海
といった環境が綺麗になると、それだけでもスッキリとした気分になりますよね。
そんなゴミ拾いボランティアのなかでも、近年注目を集めているのが早朝から行われている街コンによるゴミ拾い「朝コン」です。
街コンとゴミ拾いを掛け合わせたこのボランティアは、参加する人の性格が分かりやすいことなどから多くの支持を集めています。
早朝から集まり顔合わせをした後、それぞれ男女混合のグループでゴミ拾いを進めていくと、ボランティアに対する取り組み方で人となりが見えてきます。また、参加者の中には、最初は出会いだけを目的としていたのにすっかりゴミ拾いに集中してしまった、という人も。
街コンもボランティアも、きっかけがあることで真剣なお付き合いへと発展することを考えると、注目されるのも当然かもしれません。
災害時に被災者を支援する活動
災害により被災した人を支援するボランティア活動では、物質面から精神面まで、さまざまな支援活動が行われています。
災害ボランティアとは
災害ボランティアとは、地震・水害・火山噴火などの自然現象で起こった災害に対し、
- 被災地の復旧・復興の手伝い
- 被災した人への支援
を行うことを言います。
災害ボランティアの活動内容
日常生活を一変させてしまう災害は、多くの分野でサポートが必要となります。災害ボランティアでの活動内容の例を挙げてみましょう。
- 被災者の生活面の支援:炊き出し・援助物資の配送・仕分け・支援物資の分配・自宅の片付けの手伝い
- 医療面の支援:怪我の治療・病気の治療や予防・メンタルケア・入院患者の転院の手伝い
- ペットの支援:飼っているペットの一時預かり・被災したペットの里家探し
これらの活動以外にも細やかな部分で多くの支援が必要となるため、災害時には多くのボランティアの人が支援活動を行っています。しかし、ボランティアに参加する人にはいくつか注意をしなければならない点があります。
- 「やってあげている」という気持ちを持たない
- 被災者の気持ちに寄り添った考え方をする
- マナーを守り被災地に迷惑をかけない
- 自分の宿泊場所や食料は自分で確保する
- 二次災害防止に備える
阪神淡路大震災が起こった1995年は「ボランティア元年」とも言われ、日本の法律に初めて「ボランティア」の文言が記載されました。
当時、問題となった点を下敷きとして政府が「防災基本計画」を見直し、ボランティア活動に関する整備が一気に整ったものの、参加する人の意識がまだまだ追いついておらず、被災地に住む人とのぶつかり合いがあることも少なくありません。
ボランティア活動をより良いものにするためにも、参加する人の心構えが重要視されています。
実際の活動記録
2011年3月に起こった東日本大震災は、地震と津波による被害で広範囲にわたるボランティア活動が必要となりました。さらに、福島の原発事故が発生したことにより、これまでにない規模のボランティアが行われたのです。
- 企業や団体によるネットワークの確保と情報の整理
- 鉄道・飛行機・船による支援物資などの無料輸送
- ボランティア車両に対する高速道路の無料化
- 医師・薬剤師による医療ボランティア
- 製薬会社による医薬品の無料提供
- 遺体判別のための検死
- 瓦礫の撤去や復旧作業
- 学用品や学校備品の支援
- ペットの保護や里親探し
- 放射能汚染による避難者の民間受け入れ
これだけでも支援が多岐にわたっていることが分かりますが、避難所の炊き出しや個人による支援なども含めると、どれだけの人がボランティアに参加していたのか想像もつきません。災害ボランティアの必要性と難しさは、こうした実際の活動内容からも伝わってきます。
医療と健康に関する活動
災害や病気の時だけではなく、健康を維持するためにも必要な医療の現場でも多くの人がボランティア活動を行っています。
赤十字ボランティアによる活動内容
日本赤十字社は、紛争や災害で苦しむ人たちへの支援するために、世界規模で活動を行っている団体です。医療や災害時の救護活動をはじめ、障害者への手助けや生活を支える活動を行うとともに、その活動を支える人たちの育成にも力を入れています。
- 災害時の救護活動
- 海外の避難民の救護活動
- 救急対応の講習
- 地域に根付いた福祉施設の運営
- 看護師の教育
ボランティアに必要なのは、継続的な支援とそれを行う人たちを育てるプログラムです。赤十字社では、ボランティア精神を育み未来へつなぐための活動も積極的に行われています。
献血・臓器バンクも立派なボランティア
人間の臓器や血液は当然、人間でなければ作り出すことはできません。病気により機能しなくなった臓器の代わりに、ドナー登録している人から臓器を移植してもらったり、足りない血液をほかの人の血液で補うための献血も、誰かのために役立てられる立派なボランティアです。
- 臓器バンク(提供可能な臓器)への登録
- 骨髄バンクへの登録(骨髄移植のドナー登録)
- アイバンクへの登録(献眼や角膜移植)
- 腎臓バンクへの登録(腎臓移植のドナー登録)
- 献血
- 出産時における臍帯血(さいたいけつ)の提供(胎盤や臍帯に含まれる血液の移植)
こうした移植による医療は、医師や患者だけではなく多くの人の善意が必要です。誰かの命を救いたいという願いが、ボランティアの人の原動力となっています。
これから献血を受ける人が知っておきたい条件とメリット
さまざまな種類があるボランティアですが、その内容は決して難しいものばかりではありません。まずは気負うことなく、身近で無理のないボランティアから少しずつ始めてみましょう。