この記事の目次
青春18きっぷの使い方
青春18きっぷは、指定された電車であれば1日に何回でも乗り降りすることができる切符です。
青春18きっぷの買い方
日本全国にあるJR線(JR北海道・JR東日本・JR西日本・JR四国・JR九州)の駅の「みどりの窓口」と指定席券売機で購入することができます。ただし、深夜や早朝で窓口が開いてない場合もありますので早めの購入を心がけましょう。
青春18きっぷの値段と使える回数
「青春18きっぷ」と名付けられてはいますが、18歳にならないと買えないわけではありません。
鈍行列車=青春=18歳
というコンセプトをもとに生まれた、全年齢対象の切符です。しかし、こども料金は存在せず大人も子どもも同じ12,050円で販売されています。
切符は1枚で5回分使えるようになっているため、1回分は2,410円の計算になります。なお、切符自体が5枚に分かれているのではなく、1枚の中にハンコを押す部分が5か所あります。また、自動改札機に通すことはできず、乗車の際は駅員にハンコを押してもらうことになります。
1回分を消費することでその日1日(0時から23時59分まで)使えるフリーパスになります。有効期間内であれば1人で5日分に分けて使うこともできますし、同じ1枚を5人で1度に使うこともできます。
具体的な使い方と消費される回数の具体例
- 1人で1泊2日の旅行をした場合:2回分(1回分が余る)
- 2人で1泊2日の旅行をした場合:4回分(1回分が余る)
- 5人で日帰りの旅行をした場合:5回分
2023年の販売期間と有効期間は?
青春18きっぷは、1年の中でも学生が長期休みを取りやすい春季・夏季・冬季の3期に分かれて販売されています。
販売スケジュールは毎年2月に発表され、2023年の春期の販売は2月20日(月)前後からと考えられますが、例年通りだった場合の販売期間と有効期間の目安を見てみましょう。
春季
- 販売期間:2023年2月20日(月)から2023年3月31日(金)まで
- 有効期間:2023年3月1日(水)から2023年4月10日(月)まで
夏季
- 販売期間:2023年7月1日(土)から2023年8月31日(木)まで
- 有効期間:2023年7月20日(木)から2023年9月10日(日)まで
冬季
- 販売期間:2023年12月1日(金)から2023年12月31日(日)まで
- 有効期間:2023年12月10日(日)から2024年1月10日(水)まで
販売期間以外では販売していませんので、使用の予定があれば忘れないうちに購入するようにしましょう。
青春18きっぷは新幹線に使えるの?
乗車可能な電車
青春18きっぷで乗車できる電車はJR線の普通列車に限られます。特急列車とグリーン車指定席には乗ることができません。もし乗りたい場合には、特急券・グリーン券のほかに別途普通乗車券も買う必要が出てきます。
ただし、普通列車のグリーン車自由席に限り、グリーン券のみを別途購入することで乗車できます。
フェリーやバスにも乗車可能
列車以外にも、広島の「宮島航路」やJR線の代行バスへの利用が可能です。宮島航路とは、JR西日本が「宮島口~宮島間」で運航しているフェリーのことで、片道10分ほどで世界文化遺産の厳島神社がある宮島に行くことができます。
JR線の代行バスは、災害により長期運休となっている列車の代行で運行しているバスのこと。区間によっては振替輸送表が必要になる場合もあります。
特例として乗ることのできる特急列車
原則として特急列車に乗ることはできませんが、特急列車しか走っていない地域や普通電車の本数が少ないという理由で特例的に認められている区間があります(2022年度時点では4区間)。
- 石勝線:新夕張~新得間
- 奥羽本線:青森~新青森間
- 宮崎空港線:宮崎~宮崎空港間
- 佐世保線:早岐駅~佐世保駅
ただ、上記の区間を行き来する場合のみですので、この駅を超えて特急列車に乗る場合は、特急券とその区間の普通乗車券が必要になります。
青春18きっぷ北海道新幹線オプション券で新幹線にも乗れる!
残念ながら、青春18きっぷで新幹線に乗ることはできません。乗りたい場合は、特急列車と同じように別途乗車券を購入しなければなりません。
しかし、新幹線にも例外があります。
青春18きっぷ北海道新幹線オプション券
青春18きっぷ購入の際に「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」を発行することで、下記の区間をそれぞれ片道1回利用することができます。
- 北海道新幹線:奥津軽いまべつ~木古内(きこない)間
- 道南いさりび鉄道線:木古内(きこない)~五稜郭(ごりょうかく)間
なお、普通車の空いている席のみ利用が可能ですので注意が必要です。
青春18きっぷを上手く使って東京〜大阪間を楽しむ
青春18きっぷでどこまで行ける?
青春18きっぷの最大の魅力は、気になった駅で途中下車してちょっとした寄り道や食事・観光をしながらゆったりまったりと色々な県に旅行ができる点でしょう。
では、実際に1日でどこまで行けるのでしょうか。東京駅から朝一で出発した場合、北は青森県、南は福岡県まで行くことができます。しかし、かかる時間は15時間以上。あまり現実味がありません。
そんななかでもよく利用される区間が、東京~大阪間です。
東京~新大阪間が格安で!
青春18きっぷを使えば、東京から新大阪まで1回分の金額、つまり2,410円で行くことができます。新幹線を利用すると片道料金で自由席でも14,000円程度かかるので大変お得。毎シーズンの利用者があとを絶ちません。
ただし、青春18きっぷを使って東京~大阪間を移動するうえで注意しておかなくてはならない点もあります。
- 大変混み合う区間もあるため、席に座れず立ったままの状態が続く場合がある
- 売り切れや乗り換え時間を考量して、食事や飲み物は買えるときに買っておく
- トイレは行けるときに行っておく
- 車内で充電ができないので、スマートフォン用のモバイルバッテリーを用意しておく
- 事前に乗り換え案内アプリなどを利用して、しっかりと次に乗る電車を把握しておく
これらの点を頭に置きながら、長旅を満喫しましょう!
過去には夜行快速電車も:ムーンライトながら
現在は運行終了となってしまいましたが、過去には寝ている間に遠くまで移動できる「ムーンライトながら」があり、青春18きっぷと抜群の相性でした。東京駅と岐阜県の大垣駅を繋ぐ夜行快速電車の「ムーンライトながら」は、座席指定券を別途530円払うことで、青春18きっぷを使って乗れるようになり、さらに、大垣駅まで行った後に普通電車に乗り換えると約2時間で大阪にも到着できるという、まさに魔法のルートだったのです。
途中で名古屋駅に停車するということもあって車内は非常に混雑していることが多かったため、売り切れる前に早めに指定席券を購入しておくのが必須なほどでした。
ムーンライトながら以外に、東京~長野間を繋ぐ「ムーンライト信州」、東京~新潟間を繋ぐ「ムーンライトえちご」などもありましたが、いずれも廃止となってしまいました。
そのため、2023年時点で青春18きっぷを使いながら短時間で長距離を移動するには、深夜バスやLCCなど、他の移動手段も上手く組み合わせていく必要性が高まっています。
青春18きっぷ × 金券ショップの使い方:購入編
基本的には5回分を1セットとして販売されている青春18きっぷですが、ある方法を使うとお好きな回数分のバラを購入することができます。ここではそんな裏技のような方法を紹介します。
金券ショップで購入する
青春18きっぷを買い取りしている金券ショップであれば、未使用のものや何回か使っている状態のものが売られている場合があります。「5回も使いきれないので、残数が1回~2回のほうが良い」という場合には非常に便利です。ただ、売れ筋商品のため在庫が残っていない場合もあります。
オークションで購入する
ヤフオクなどオークションサイトで落札することもできます。自宅で簡単に購入できるので非常に便利ではあるものの、
- 落札時間までにラグがある
- 購入金額が安定しない
- 個人間の取り引きになるので対人トラブルになる場合もある
というデメリットもあるため注意が必要です。
金券ショップとオークションサイト。どちらもバラで入手することはできますが、プレミア価格が付いて1回分あたりの値段が2,410円を超えている場合のほうが多くなります。
青春18きっぷ × 金券ショップの使い方:売却編
逆に青春18きっぷを売りたい場合ですが、大きく分けて3つの方法があります。
みどりの窓口で売却する
みどりの窓口では、手数料220円はかかりますが有効期間内かつ未使用の状態であれば払い戻しをすることができます。一度でも利用していると払い戻しできません。
金券ショップで売却する
場所によりますが、金券ショップで買い取ってもらうこともできます。残数が減っているものでも問題ありません。有効期限が近ければ近いほど買い取り価格は安くなってしまうため、使いきれないと分かった時点で早めに売るようにしましょう。
オークションで売却する
オークションで売却することもできますが、出品や発送に手間がかかるのでややハードルは高いです。また、購入の際と同様に対人トラブルには注意が必要です。
青春18きっぷを使うことで新幹線よりも安くいろいろな所へ旅行することができます。この記事で上手い使い方を身に付けられたかと思いますが、移動ばかりでひたすら疲れるだけになるのももったいないですね。途中で十分に休息を取りながら長旅を楽しんでみてくださいね。