ライフスタイル健康面でも注目されている断食の正しいやり方

健康面でも注目されている断食の正しいやり方

仏教僧が行う断食修行やイスラム教のラマダンなどで宗教的なイメージが強い断食ですが、健康法・ダイエット法として一般にも広がっています。精神的ストレスによる過食や肥満の解決には断食による心身のリセットが有効であるなど、再認識されつつある断食の効果と正しい方法を解説します。

断食(ファスティング)のやり方

断食(ファスティング)のやり方

断食(ファスティング)には目的によっていくつかの方法があり、それらを使い分けることが必要となります。

行う日数

原因を根本から治すには、一週間程度の断食で心と体をリセットするのがおすすめです。しかし、この場合は準備期間も回復期間も長く必要になるため、単に痩せたいという動機で始めるのには向きません。

習慣的な食べ過ぎを解決して痩せたいという場合には三日から四日が適切です。なぜなら、断食を始めると脳のエネルギー源であるブドウ糖が二日間ほどで尽き、脂肪を糖に変える反応が起こるのが三日目だからです。

美容目的であれば、プチ断食として健康飲料や少量の健康食を摂取する方法で週末に一日だけ胃腸を休ませることでも、効果が期待できます。しかし、この場合は原因の解決がともなっていないためにリバウンドしやすいので、注意が必要です。

MEMO
精神的な原因がある場合には一ヵ月以上の期間が必要になることも。

断食の具体的なやり方

準備

準備期間なしで断食を始めてしまうと、血糖値の変化に耐えきれず体が重く感じたり疲労感が強くなったりしてしまう場合があります。特に、日ごろから砂糖をよく摂取している人は低血糖症や副腎疲労になることもあるため注意が必要です。

また、断食中は有害物質を取り除く影響で腎臓や肝臓に相当な負担がかかるので、少しでも負担を減らすためにも断食を開始する一週間ほど前から砂糖の摂取は控えるように心がけましょう。

また、2日前からはタンパク質の摂取も控えるようにしましょう。

注意
動物性タンパク質は消化に時間がかかるため、断食期間中にも胃の中に残り効果が半減してしまう

これらを踏まえたうえで準備食としておすすめなのがビタミンやミネラル・アミノ酸をバランスよく摂取できる食材が良いでしょう。

例えば、

  • 発酵食品
  • 野菜
  • キノコ類
  • 穀物

などが挙げられます。

本断食

体内環境のリセットを目的として、2日~3日あるいはそれ以上の日程で行われます。

内容についても、

  • 水だけしか飲まない本格的な断食
  • 野菜ジュースや酵素ドリンクのような健康飲料を利用するもの
  • 少量の食事を併用するもの

などさまざまです。

断食中の水分摂取
いずれの場合も水分は通常の生活時よりも多く飲む必要があります。目安としては普段飲む量の1.5倍~2.0倍程度。

回復食

断食中は胃が空になるため、消化活動が行われません。そのため、断食が終わったからといって普通の食事をいきなり取ってしまうと、体内に大きな負担がかかってしまいます。始めは重湯や豆乳・薄味の野菜スープなど消化に良いものを食べるようにしましょう。ドライフルーツもおすすめです。

脂肪分の多いものや味の濃い料理は2日~3日が経過してからにしましょう。

注意点

断食は、非日常的な厳しい環境に体を置くこと。それだけに健康管理には十分な注意が必要になります。

一般に、

・二日目前後に吐き気がする
・三日目が一番辛い

とも言われていますが、体の反応は人それぞれのため我慢は禁物。体に異常を感じた場合にはすぐに中止する必要があります。

食べないことによるストレスの増加にも注意する必要があります。これを放置すると断食後の暴食につながることもあるため、見逃せません。

これを防ぐためには、固形物を食べない断食中であっても、生きるために飲まなければならない水を最低限必要な栄養を含んだドリンクに置き換えることが有効です。これによって、必要な栄養素がドリンクから補給され、空腹感を和らげる効果が期待できるのです。

 

一日プチ断食(ダイエット)で断食体験

一日プチ断食(ダイエット)で断食体験

プチ断食の方法

普段は忙しくて断食の時間が取れない場合には、週末だけでできる「一日プチ断食」がオススメです。ただ、実際には回復期間が必要となるため、準備・断食・回復にそれぞれ一日の計三日間が必要となります。

一日目

一日目はプチ断食前の準備期間ですので、朝食・昼食は普段通りで問題ありませんが、夕食はいつもより少なめ(できれば普段の半分)に抑えましょう。すると、「翌日から断食を始めます」と、体に合図が送られます。

二日目

二日目はプチ断食として、食事を摂らずに水をいつもより多く飲みます。この時、一度に大量に飲まずに間隔を空けてゆっくりと飲みましょう。

断食に慣れておらず、つらい場合には野菜ジュースやショウガ汁などを飲むのがおすすめです。ただし、野菜ジュースの中には高カロリーのものも多く販売されているので、注意が必要です。

飲みたい水の量
最低で2リットル、可能であれば3リットル

三日目

三日目は回復期間として、朝食はお粥や重湯などの消化に良いものをゆっくり食べるようにしましょう。昼食・夕食は好きな物を食べても良いですが、少量には抑えておきます。

プチ断食は、時間が短いために食習慣そのものを変えることはできませんが、

  • デトックス効果
  • 老廃物の排泄
  • 内臓を休める効果

があります。また、定期的にプチ断食を繰り返すことで、本格的な断食と同様の効果も期待されています。

勘違いしやすい間違ったやり方

水分も全く飲まない

一日水分を取らないだけでも、人間の体には大きな負担となります。食事は取らずとも、水は必ず飲むようにしましょう。

回復食を大量に食べる

いくら断食が終わったとは言え、今まで我慢していた分をここで発散させて食べてしまうと、普段以上に太ってしまう原因となります。

激しい運動

断食中、さらにカロリーを減らそうとして激しい運動をするのは大変危険な行為です。プチ断食中の体はエネルギー消費をできるだけ抑えている状態ですので、突然の激しい運動は体調不良を起こしたり失神してしまう危険性もあります。

 

断食道場・ファスティングツアーによる断食

断食道場・ファスティングツアーによる断食

修行としての断食のほかに、地域の特色を取り入れ、旅行として自然のなかで無理なくプチ断食を楽しめるツアーも企画されています。

埼玉県 リフレッシュの森

埼玉県にあるリフレッシュの森では、辛くない断食を目指しています。

  • お腹に溜まる酵素ジュースを活用した「酵素断食コース」
  • 少量の食事を摂る「半断食コース」
  • 健康的に自然を楽しむ「リフレッシュコース」

が用意されています。

酵素断食コース

必要なエネルギーを酵素から取り入れることで体に負担をかけずに胃腸を休め、老廃物を排泄し、健康になる効果を得ることができます。

半断食コース

太りにくい体質を作るため、自然由来の食品を丸ごと使った食事療法を体験。野菜は皮付きのまま調理し、根菜類は葉も食べます。

リフレッシュコース

断食ではないので食事量の制限はありませんが、食事内容は半断食と同じメニュー。健康食を食べながら自然を満喫し、心身ともにリフレッシュすることが目的です。

群馬県 草津温泉 ホテルクアビオ

ホテルクアビオでは、断食中も体に必要な栄養を野菜ジュースから摂ることで体に優しいデトックス効果を狙ったプログラムが用意されています。ここでは、草津という土地柄を活かして温泉浴やサウナを使い、デトックス効果をさらに高めています。

自然豊かな環境が食べないことによるストレスを緩和してくれる効果も魅力的です。

那須温泉 アイランドホテル&リゾート那須

「山田式ファスティング」による無理のない断食を行っています。この方法はミネラルジュースを使った断食法で、ミネラル・ビタミン・酵素を体内に取り入れながら行われるため、体への負担を軽減することができます。

このホテルには管理栄養士が常駐しているため、健康面でのサポートや回復食のメニューも充実しており、安心感を持って断食に取り組むことができます。

また、ジュースは70種類もあるため、飲み飽きることはありません。補給する水分には温泉水が使われ、デトックス効果を高めることが期待されています。

 

本来、人間は自然のなかで空腹と戦いながら生きてきました。そのため、毎日三食の食事を摂っていると「休みなく消化活動を続ける胃腸の疲れ」「排泄しきれずに体内に溜まってしまう老廃物」「食べ過ぎによる肥満」などの問題を背負ってしまいます。

断食はこれらの問題を解決する手段として古くから行われており、長い歴史からその方法も確立されています。決して自己流にはせず、適切な指導を受けて行うようにしましょう。