お土産岐阜県でおすすめのお土産 軽いお菓子から長く愛される郷土料理まで

岐阜県でおすすめのお土産 軽いお菓子から長く愛される郷土料理まで

飛騨山脈をはじめ、多くの山に囲まれている岐阜県。木曽川・長良川・揖斐川など日本有数の川が流れており、北部には世界遺産の白川郷と五箇山が、南部の郡上八幡は伝統的建造物群保存地区に指定されています。自然や歴史・文化がたっぷりつまった岐阜県のお土産を紹介します。

岐阜県でおすすめのお土産

岐阜県でおすすめのお土産

母袋(もたい)燻り豆腐

鎌倉時代に平家の落人が伝えたという伝説を持つ「母袋燻り豆腐」。鎌倉時代、鎌倉街道があった母袋地区には宿場もあり、山越えの旅人が多く訪れていました。そこで、過酷な旅を続ける人を支えていたのが母袋燻り豆腐です。

大豆を燻すことで日持ちが良くなり、栄養価も高く軽量であったために携帯にも便利な食べ物でした。

昭和初期までは各家庭の囲炉裏で吊されて作られていましたが、生活環境の変化により家庭で作られることは現象の一途をたどります。作り方を知っているのはただ一人のみ、という状況のなか、筧政之助(かけひまさのすけ)が作り方を学んだことで状況が変化します。

彼の努力により母袋燻り豆腐は存続し、岐阜県の郷土食として愛され続けています。

蒲酒造場 白真弓

飛騨古川を代表する日本酒「白真弓」。蔵元の蒲酒造場は1704年に創業されました。

酒造りに適した飛騨の地で作られる白真弓は、原料にもこだわりがあります。

  • 仕込み水は北アルプスの伏流水
  • 米は飛騨の酒に合うようにと開発された酒米「ひだほまれ」

を使用。コクがあるのに後味はすっきりという白真弓は、飛騨古川だからこその味わいです。

大吟醸・吟醸・純米酒・本醸造のほか、普通酒やスパーリング清酒などもあり、さまざまなシーンで楽しむことができます。

さるぼぼ

飛騨地方に足を運ぶと必ず目にする「さるぼぼ」。「さる(猿)」の「ぼぼ(赤ん坊)」のように全身が赤く、黒い頭巾と黒い腹掛けをした人形は、お守りとして大切にされてきました。

天然痘などの疫病がたいへん多い時代、赤色はこのような病を除けてくれると考えられていました。そのため、赤いさるぼぼには

  • 疫病除け
  • 良縁
  • 家庭円満
  • 子宝
  • 安産

のご利益があると、女の子の節句には大切に飾られるようになりました。

「飛騨のさるぼぼ」は2008年(平成20年)に岐阜県郷土工芸品に認定されたこともあり、お土産の定番となっていますが、お守りとして購入する方も多くいます。

 

岐阜県でおすすめのお菓子

岐阜県でおすすめのお菓子

養老軒 ふるーつ大福

1945年(昭和20年)の創業以来、さまざまな和菓子を販売している岐阜の和菓子屋養老軒。一番人気は、1993年(平成5年)に発売された「ふるーつ大福」です。

ふわふわの大福餅のなかには、ホイップクリームといちご・栗・バナナ・つぶ餡がぎっしり。

  • 餅はマシュマロのような食感
  • つぶ餡は養老軒自家製
  • フルーツは旬のもの

と材料にもこだわっています。そのため、ふるーつ大福は11月から5月までしか販売されません。

大福餅にホイップクリーム・フルーツ・つぶ餡を包み込む工程は、全て手作業で行われています。和と洋が見事にコラボレーションした味わいを楽しめるでしょう。

金蝶園総本舗 金蝶園饅頭

創業1798年(寛政10年)という金蝶園総本舗が1855年(安政2年)から作り続けているのが「金蝶園饅頭」です。

「水の都」大垣の地下水でさらされた餡を包んだ饅頭は、ふんわり酒の香りがします。添加物も砂糖も使っていないためにさっぱりした優しい味わい。餡が透けて見えるほど薄い皮も特徴の一つです。

毎日もち米のおかゆに麹を加えて仕込まれる酒元に、何度も地下水でさらしてアクを抜いた餡で作られる金蝶園饅頭。伝統製法で伝統の味を楽しめる、贅沢な饅頭です。

ポイント
仕込みから仕上げまで約2日半かかり、気温・湿度にも敏感な饅頭は作り置きされることはありません。

とよだや みょうがぼち

岐阜県美濃地方の郷土菓子「みょうがぼち」は、田植えが行われる初夏、忙しい農作業の合間に食べられていました。

「とよだや」は郷土の風習を継承しようと、1965年(昭和40年)から製造販売を始めています。

みょうがぼちの「ぼち」は「餅」の意味で、白い生地は米ではなく小麦粉で作られています。厚めの生地に包まれているのは優しい味のそら豆餡。みょうがの風味がある白い生地と粒の食感を楽しめるそら豆餡がよく合います。

初夏にふさわしい風情のあるこの菓子は、6月から9月下旬ごろまでの期間限定発売。みょうがの葉がなくなり次第終了となります。

 

岐阜県の郷土料理をお土産に

岐阜県の郷土料理をお土産に

奥飛騨のソウルフード 鶏ちゃん

奥美濃地方の郷土料理といえば「鶏ちゃん」です。その名のとおり鶏肉を使った料理で、1950年ごろから家庭でよく作られていました。

一口サイズに切り分けた鶏肉をしょうゆとみそなどの調味料を合わせたタレに漬け込み、野菜と一緒に焼いたらでき上がり。おいしいだけでなく、リーズナブルで簡単に作ることができる料理です。

味付け加減や野菜の入れ具合など各家庭の味がある鶏ちゃんは、正真正銘、奥飛騨のソウルフード。1960年ごろからは居酒屋でも提供されるようになり、店ごとに色々なタレの味を楽しむことができます。

ルーツは北海道のジンギスカン

鶏ちゃんのルーツは、岐阜から遠く離れた北海道のジンギスカン料理。1918年(大正7年)、羊毛自給を目指す「緬羊百万頭計画」が立案され、羊の飼育と羊肉の消費が推奨されました。

北海道ではジンギスカン料理が定着しているものの、日本ではクセのある羊肉を食べる習慣がなく、普及・定着することはありませんでした。しかし「タレにつけた肉を野菜と焼く」という調理方法は応用され、鶏肉を使った鶏ちゃんの誕生につながりました。

お取り寄せできる!「上出屋のケイちゃん」

お取り寄せもできる鶏ちゃんの中で高い人気を誇っているのが、民宿「上出屋(かみでや)」が販売する「上出屋のケイちゃん」です。テレビで紹介されることもあるのでご存知の人もいらっしゃるのではないでしょうか。

美しい弓掛川と緑豊かな自然に囲まれた上出屋の創業は大正時代末期。薬の行商や林業関係者・魚釣りに訪れる人に愛されている民宿です。

人気商品である上出屋のケイちゃんの味付けも、昭和40年ごろに薬の行商をしていたおばあさんから教わったもの。おばあさんの親戚が乗鞍で営んでいた焼き肉店を廃業することになり、その味を残したいということで伝授されました。

民宿でしか食べることができない味でしたが、今では通信販売で味わうことができます。国産若鶏のやわらかいもも肉で作られているため、味は少々濃いめですが野菜の量で好みの味に調整できます。

飛騨高山地方の名物 朴葉味噌

飛騨高山地方の名物「朴葉味噌」。大きな朴の葉にみそと山菜やネギ・削り節などの薬味を乗せ、朴葉の下から焼いたものをいただきます。

朴の葉と甘みがあるみそは、焼くことで香ばしくなり食欲がそそられます。白いごはんに大変よく合いますが、パスタと和えたり焼いた肉のソースにしてもおいしくいただけます。

焼きながら食べるのが最もおいしいと言われていますが、フライパンで調理することも可能です。また、朴の葉が手に入らない時はアルミホイルでも代用できます。

朴葉味噌の歴史

豪雪地帯としても知られる飛騨高山では、冬になると保存食の漬物も凍ってしまいます。そこで漬物を溶かすため、火に強い朴葉に漬物とみそを乗せて焼いたものが朴葉味噌の起源です。

飛騨地方では自生している朴の木が多く、朴葉には殺菌作用があることから古来より料理の盛り付けに使われていました。

  • 寿司を朴葉で包む朴葉寿司
  • 餅を朴葉で包んで焼く朴葉餅

など、朴葉を使った料理も多く残っています。

船津醤油 朴葉みそ

1919年(大正8年)創業の老舗「船津醤油」。作られるみそは全て杉の樽で仕込まれています。

朴葉みそは、杉樽を使った味わい深い特製みそに山椒とみりんで味付けがされています。野菜ともよく合い、ごはんに乗せていただくことはもちろん、お茶漬けやお酒のおつまみとしてもおすすめです。

朴葉味噌だけでなく、朴葉と朴葉味噌がセットになったもの、朴葉・朴葉味噌・豆コンロがセットになった商品も販売されています。