お土産ハズレなし!山口県の味覚をお土産でいただく!

ハズレなし!山口県の味覚をお土産でいただく!

山口県は江戸から明治時代にかけて北前船(きたまえぶね)を通じて蝦夷地北海道や日本海沿岸の各地ともつながっていました。

また、対馬海峡をはさんで朝鮮半島、さらにその先の中国大陸とも交流がありました。交通の要衝である山口県にはさまざまな物産が集まっており、豊かな味覚を楽しむことができます。今回は、そんな山口県ならではのお土産を紹介します。

山口県のおすすめお菓子

山口県のおすすめお菓子

山陰堂 名菓舌鼓

山陰堂は山口市にある明治16年創業の老舗で、「名菓舌鼓(めいかしたつづみ)」は、その初代が研究を重ねて作り上げた求肥饅頭(ぎゅうひまんじゅう)です。

名菓舌鼓は地元山口県のもち米を使い、中においしい白あんを包んだものです。「舌鼓」と命名された菓子は今までにない饅頭として評判を呼びます。

そしてある時、山口市出身である当時の総理大臣「寺内正毅」が「こんなにうまいのだから銘菓を足して名菓舌鼓にした方が良い」と言ったことで、名前を現在の名菓舌鼓に変えたとされています。

求肥饅頭
求肥を使用した饅頭のこと。求肥は「白玉粉:もち米の粉」「餅粉:きめ細かなもち米の粉」「水飴:デンプンで作った甘味料」の3つの材料と砂糖を練りあげたもの

御堀堂 外郎

山口市を代表する銘菓の一つがこの「御堀堂 外郎(みほりどう ういろう)」です。外郎は室町時代に中国から伝わり、最初は「外郎薬」という薬でしたが、後にお菓子として知られるようになります。

その外郎を作っていた山口大内御堀の「福田屋」の製法を受け継いだのが御堀堂です。国内各地の外郎と違い、わらび粉を用いたのが山口御堀堂外郎の特徴です。そのため風味・食感はほかの外郎とは異なる特別な味わいをしています。

この御堀堂外郎には3種類のバリエーションがあります。

白外郎(しろういろう)
室町時代からの伝統が続く外郎で最も人気の商品です。藤色が美しく、食べると優しい甘みが口の中に広がります。
黒外郎(くろういろう)
沖縄産の黒糖が練りこまれており、コクとしっかりした甘みが特徴です。
抹茶外郎(まっちゃういろう)
白外郎に京都の抹茶を練りこんだもの。落ち着いた緑色と抹茶の苦みが特徴で、若い人にも人気があります。

ほかにも季節商品として2種類を楽しめます。

雛外郎(ひなういろう)
桃の節句のひし餅と同じくひし形をしています。桃色に色づけた白外郎と通常の白外郎、抹茶外郎を三段に重ねたもので、見た目にも華やかです。
端午外郎(たんごういろう)
かぶとの形の三角形です。白外郎と黒外郎を二段に重ねて作られており、凜々しい見た目です。

吹上堂 利休さん

吹上堂(ふきあげどう)は宇部市にあるお菓子屋です。宇部市は瀬戸内海周防灘(すおうなだ)に面しており、明治以降に宇部炭鉱で発展した場所です。

吹上堂の利休という名前の由来は、「安土桃山時代の茶人利休が、ある茶会に出てきた素朴な饅頭をえらく気に入り生涯愛用された」という逸話からきています。菓子製造の吹上堂としては実に興味深い逸話であったため、長年の研究を重ねて「利休さん」を作りあげます。

原材料は地元産にこだわり、宇部市の米粉を使用したモチモチの蒸し饅頭。大きさはかわいい一口サイズで、白あんと黒あんの2種類が楽しめます。

 

山口県のおいしいお土産

山口県のおいしいお土産

旭酒造 獺祭(だっさい)

獺祭は岩国市にある旭酒造で造られている全国的に評判の高い日本酒です。

1900年代後半に日本酒の消費量が落ち込むなか、旭酒造の桜井社長は「酔うため・売るための酒」から「味わう酒・楽しむ酒」が求められているのではないか、と考えて方向転換し、大吟醸酒(だいぎんじょうしゅ)造りを目指します。

大吟醸酒とは、玄米の表面から50%以上を削り取ったお米の芯だけを使うたいへん贅沢な日本酒です。

旭酒造では酒造りに最も優れているとされる「山田錦」のみを原料に用いて試行錯誤を繰り返し、醸造技術を磨きながら6年がかりで獺祭を完成させました。

獺祭の由来は、

  • 蔵元の旧地名「玖珂郡周東町獺越」から一字をとった
  • 獺(カワウソ)が獲物を岸に並べる様子が祭りに見えたため

などのいわれがあります。

この獺祭は瞬く間に口コミで広がり順調に売り上げを伸ばしていきます。その後、お米の77%を削った残りの23%だけを使用した「獺祭 磨き二割三分」も誕生します。

そしてこれは、今までの日本酒が到達したことのない世界であり、これまで日本酒を飲まなかった人をも魅了するお酒と言われています。

長門海産 磯漬粒うに

長門海産(ながとかいさん)はその名のとおり長門市にある海産会社です。長門市には半島と島があり、漁港に適した海岸に恵まれているため、昔から漁業や水揚げされた魚貝類の加工業が盛んです。

磯漬粒うに(いそづけつぶうに)は、日本海から水揚げされた馬糞ウニ(ばふんうに)に食塩を加えてしっかりと水きりしたものを、秘伝の製法にてアルコールや調味料などで味付けしたものです。

一本一本丁寧に手作業で瓶詰めされた粒うには熟練の技ならではの抜群のおいしさです。

ヱビス 国産ふぐ一夜干し

「ヱビス」は、ふぐのまち山口にあるふぐ料理セットを中心とした海産物製造販売の専門会社です。「国産ふぐ一夜干し」は、天然・国産のふぐを秘伝の調味液に付け込んで一夜干しで仕上げられた贅沢なもの。秘伝の調味液は国産の塩・砂糖・天然酵母とふぐの骨から取っただしを使用しています。

焼いてもから揚げにしても天ぷらでも、さらには炊き込みごはんの具にしてもおいしくいただけます。まさに人それぞれ好みの楽しみ方ができるおいしいお土産です。

 

みかんの島で生まれた名物「周防大島みかん鍋」

みかんの島で生まれた名物「周防大島みかん鍋」

みかん鍋とは

山口県の東南部にある周防大島(すおうおおしま)は、瀬戸内海において淡路島・小豆島に次ぐ3番目に大きな島です。島ではあるものの、今では山口県本土の柳井市と大島大橋でつながっているため、交通の便は良好で観光も手軽です。

周防大島は山口県みかんの80%を生産するみかんの島で、同時に瀬戸内海の魚介類が豊富な島でもあります。

いまやすっかり話題になっている「みかん鍋」は、2006年のイベント「周防大島まるかじり」において農業協同組合と周防大島町観光協会との合同事業で誕生した周防大島の名物料理です。

みかん鍋の定義

みかん鍋は焼いたみかんと地魚のつみれや鶏肉・野一緒に菜を煮たもので、周防大島町観光協会ではこの「みかん鍋」の定義として以下の4項目を挙げています。

  • 「鍋奉行御用達」の焼きみかん(皮はむかない、焼き印付)
  • 柑橘の香りを練り込んだ地魚のつみれ
  • 薬味としてみかん胡椒(ピリリと辛い)
  • 鍋の最後はふわふわメレンゲを入れたみかん雑炊

今まではあまり試みられなかった鍋ですが、みかん鍋は想像以上においしく、さらには栄養価も高いため美容や健康にも良いとされます。

みかんのおかげで魚介類の生臭さが緩和され、魚貝類が苦手の人にも親しみやすくなります。栄養面では皮付きのみかんから摂取できる「ヘスペリジン」が働き、毛細血管を強くして血流の改善効果が期待できます。

血圧が高くなりがちな中高年の方や健康に気を付けなくてはならない人にもおすすめの鍋です。

通販でみかん鍋

初めての方のために、「周防大島 みかん鍋 お試し」というセットが発売されています。

内容は、

  • 濃縮鍋だし 350cc
  • 蜜柑胡椒と塩麹で漬け込んだ鶏肉 200g
  • シロサバフグ 140g
  • 蜜柑つみれ 120g
  • 蜜柑団子×4
  • 鍋用焼印みかん×4
  • 蜜柑胡椒 15g

という4人前セットになっています。野菜類はセットに含まれていないので、ご自身の好きなものを用意されると良いでしょう。このほかにも定番のセットが販売されています。

 

いかがでしょうか。山口県には特徴的なお土産が数多くあります。騙されたと思って、一度食べてみてください。虜になること間違いなしです。