お土産福島のお土産選びに困ったら!人気のお菓子から伝統工芸品まで

福島のお土産選びに困ったら!人気のお菓子から伝統工芸品まで

東北地方の福島県は国内で3番目に広い県です。縦にも横にも広い福島県はもともと3つの県に分かれていましたが、明治9年に合併して一つの県になりました。山あり川あり、海も湖もありと風光明媚なだけでなく、歴史があり、温泉やおいしい食べ物・お酒も数多くあります。

福島のお土産で喜ばれるお菓子

福島のお土産で喜ばれるお菓子

凍天(しみてん)

漢字で「凍天」と書く菓子「しみてん」は、水で戻した凍餅(しみもち)をドーナツ生地でくるんで揚げたものです。表面がサクッっとしたふんわり生地の中には、もちもちのよもぎの凍餅。「独特の食感がたまらない!」と人気を博し、テレビでも紹介されています。

しみてんを製造販売している「木乃幡(このはた)」は、元々凍餅の製造をしており、餅の素材からこだわるお店です。震災で一時生産がストップしましたが、他企業から支援を受け生産を再開。2013年には南相馬市開催のオリジナル商品コンテスト「O-1(オーワン)グランプリ」で小売部門のグランプリを獲得しています。

「帰省した際には必ず買って帰る!」という人も多い、一度食べたら忘れられないご当地フードです。

凍餅
冬の寒い時期に凍らせ、保存しておいた餅のこと

檸檬(れも)

創業1852年(嘉永5年)という歴史を持つ郡山市の「柏屋」と言えば、日本三大まんじゅうの一つ「柏屋薄皮饅頭」が知られていますが、「檸檬(れも)」も大変人気のある品です。

檸檬は、新鮮な牛乳とクリームチーズで作られたレモン風味のチーズタルトです。しっとりしたチーズケーキとレモンの酸味が、やわらかいタルト生地とよく合います。

個別包装された「檸檬」はシンプルで美しいレモン色の箱に入っており、3個・6個・9個・12個・18個入りと多くの種類があることも嬉しい点。もちろん1個だけで買うこともできます。

日本三大まんじゅう
柏屋薄皮饅頭のほかに、志ほせ饅頭大手まんぢゅうが選ばれている

玉嶋屋 玉羊羹(たまようかん)

江戸時代には多くの大名に所望されたという「玉嶋屋(たましまや)」の羊羹。小豆の風味が強くあっさりとしたおいしさは、楢の木を燃料として煉る(ねる)伝統製法で作られています。

ゴムに包まれた丸い「玉羊羹」は、昭和12年に県知事と軍に依頼されて作られました。食べる際にゴムを爪楊枝でプスリと刺すと、つるんとゴムが取れてつやつやの羊羹が現れます。

戦地でもやわらかい羊羹を口にできるようにと開発された玉羊羹は、当初「日の丸羊羹」と呼ばれていましたが、戦後に名前が変更されたという経緯があります。しかし、名前は変わっても味は変わらず、時代は変わっても人気も変わらず、今でも多くの人から愛されている羊羹です。

 

福島でおすすめのお酒・食べ物

福島でおすすめのお酒・食べ物

寫樂(しゃらく)

福島のお酒、といったら必ず名が挙がるお酒が「宮泉銘醸(みやいずみめいじょう)」の「寫樂(しゃらく)」です。通年で販売している純米酒と純米吟醸のほか、季節に合わせた「生酒」と「うすにごり」が毎月販売されています。

通年販売されている純米酒と純米吟醸は、米のうまみと果実の含み香が特徴です。純米吟醸は純米酒より米の濃い味がします。季節に合わせた生酒やうすにごりは仕込みの米を変えて作られるので、それぞれ違った風味を味わうことができます。

また、2016年度からは超高精白で作られた「寫樂 極上二割二分」を発売。一年に一度しか味わえない極上の味を楽しむことができます。

日本一おいしいお酒を決める「SAKE COMPETITION」の純米酒部門と純米吟醸部門で1位を獲得したこともあり、味は保証済です。数ある「寫樂」の中から、お気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか。

日本を代表する福島の日本酒!その魅力に迫る 日本を代表する福島の日本酒!その魅力に迫る

駒田屋本舗 みそぱん

総業300年以上という福島市の和菓子専門店「駒田屋本舗」の名物が、昔ながらの製法で作られる「みそぱん」です。

小麦粉・みそ・砂糖・膨張剤のみを使用し、添加物は不使用。しっとりもちもちとした食感のパンは、口に入れるとほんのりした甘みとみその風味が広がります。

見た目も素朴なみそぱんですが、「想像以上においしい!」とやみつきになる人が続出しています。福島に行った際には必ず買うという人のほか、旅行でたまたま食べた人が通信販売で注文したりということも。

お茶だけでなく牛乳にも合うみそぱんは、老若男女どなたにもおすすめできる懐かしい味のお菓子です。

満田屋(みつたや)田楽味噌

会津の味を楽しめる「満田屋」の創業は1834年、塩の販売とみその製造販売から始まったと言われています。みそと同様に満田屋の名物となっているのが田楽味噌です。

豆腐や野菜にとろりとかけ、あぶっていただく田楽味噌ですが、「満田屋」の田楽味噌は会津の赤みそに砂糖を練り込んだみそだれです。

赤みそと砂糖の「でんがくみそ」のほか、田楽味噌に柚子の皮を練り込んだ「柚子みそ」、山椒の若葉が練り込まれた「山椒みそ」、荏胡麻の入った「じゅうねんみそ」など、風味豊かな田楽味噌もそろっています。

豆腐・野菜・蒟蒻につけていただくだけでなく、酢味噌として、さらには肉や魚料理の味噌焼き用に使うこともできます。さまざまな場面で活躍してくれる、会津の味を満喫できる田楽味噌です。

 

形に残るものが良い場合はこちら

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会津漆器

会津地方で漆器作りが始まったのは1590年(天正18年)ごろだと言われています。当時の領主、蒲生公が木地師や塗師を呼び寄せて会津地方を漆器の産地へと成長させました。

会津漆器水が染み込みにく、熱湯に強いという特徴を持っています。また会津独自の技法も数多く、塗りでは、黒漆の上に大麦や籾殻を蒔くという金虫喰塗り(きんむしくいぬり)が。

蒔絵では、松竹梅と破魔矢を組み合わせた模様の「会津絵」や、牡丹・鳳凰・松竹梅・鶴亀が描かれた「錦絵」などが知られています。

漆器というと椀や盆、皿などを思い浮かべる方も多いと思いますが、オルゴールや弁当箱のほか万年筆やアクセサリー、ストラップなど、多くの美しい品があります。美しいだけでなく猫や兎が描かれた愛らしいものも多く、大きくても軽いためアクセサリーなどにも人気があります。

大堀相馬焼

浪江町大堀で焼かれることからその名が付いた大堀相馬焼は、江戸・元禄時代に陶土が発見されたことから始まりました。現在でも行われている相馬野馬追の伝統を持つ中村藩内だったため、藩主の家紋や走り駒が描かれています。

走り駒のほか、青ひびと二重焼きも大堀相馬焼の特徴です。高温で溶けた釉薬と陶器の素地の収縮率が大きく違うため、釉薬が焼き物全体にひび割れたように広がります。この「貫入」という現象で生まれる貫入音(かんにゅうおん)は、潤いや安らぎを与えてくれる福島の音「うつくしまの音30景」にも選ばれました。

大堀相馬焼が持っても熱くない、お湯が冷めにくい、という理由は二重焼きという構造にあります。外側と内側を別に作り、焼く前に合わせるという技法ですが、大堀相馬焼以外では見られない技法と言われています。

素朴で温かみがあり実用性に優れた焼き物は、縁起物としても人気の品です。

ふくいろピアス

福島の良いところをもう一度見つけ出し、もっと福島のことを知ってほしいという願いから誕生した「Fukushima Piece Project」。震災後、女子たちが立ち上げたプロジェクトのなかで考案されたものが、伝統工芸品である会津木綿を使った「ふくいろピアス」です。

「福島の伝統」に「かわいい」をプラスしたピアスは全部で8色。元気をくれるいろ「たいようのいろ」、つながりのいろ「そらのいろ」、問いかけるいろ「山のいろ」、ぬくもりのいろ「ひとのいろ」など、それぞれが物語を持っています。

また、三角・四角・丸の3つの形にも「お互いを否定せず認めていこう」という思いがこめられています。カラフルで愛らしい小さなピアスですが、福島県民の願いと思いがたっぷりつまっています。

 

福島のお土産、いかがでしたでしょうか。震災で大変な思いをしながらも愛する福島の復興を願う人々が作る品からは、一層のぬくもりを感じられます。ご紹介したお土産はごく一部。福島にはおいしいものが多いうえ、隠れた名品もたくさんあります。足を運ばれた際には、ぜひすみずみまでチェックしてください。