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ジンギスカンとはどんな料理?
ジンギスカンは、羊の肉を焼いて食べる料理です。鍋の中央が山のように膨らんでいるジンギスカン鍋を使って食べられるため鍋料理と思われがちですが、実際には鉄板料理のように調理されます。
北海道に多くの専門店があり、北海道の郷土料理として有名なジンギスカンですが、秋田県や長野県などでも食べられていたという歴史があり、近年では東京でもブームが起きている大人気料理です。
ジンギスカンのルーツ
羊肉が食べられるようになったのは大正時代から。日本が満州に進出した際に、現地で羊肉が食べてられていたことがきっかけとなり、羊肉が日本にもたらされました。
そして昭和に入り、羊肉を食べる文化が徐々に定着。軍服を製作する際に羊毛が使われたり、肉屋に羊肉が並び始めたりとの記録もあります。
ジンギスカンに使われる肉の種類
ラム肉という言葉はよく耳にしますが、同じく羊肉であるマトン肉はあまりなじみのない言葉です。ジンギスカンのお店では主にこの二種類が扱われていますが、具体的に何が違うのでしょうか。
ラム肉とは
ラム肉は生後12か月未満の羊の肉のことを指します。なかでも、まだ母乳で生活していた羊の肉のことはミルクラムと呼ばれ、市場にはほとんど出ない大変貴重なものです。
クセや臭みが少なく、羊肉独特の臭みにあまり慣れていない道民以外の人に好まれることが多いです。見た目も比較的淡い色をしており、低カロリーが特徴です。
また、よく食べられるラム肉にメニューには、
- ラムショルダー
- ラム肩ロース
- ラムチョップ
- シシカバブ
などがあり、ジンギスカンではラム肩ロースがよく使われています。
マトン肉とは
マトン肉は生まれて2年以上が経過した羊の肉のことを指します。臭みが強く好き嫌いがはっきり分かれる肉ですが、脂の乗りが非常に良く、通にはこちらの方が好まれます。
かつては北海道で出されるほとんどのジンギスカンに、このマトン肉が使われていました。とはいっても、濃い味付けをしているお店も多いので、臭みが苦手な人でもあまり臭いを気にせず食べられる場合もあります。
しかし、全国的にジンギスカンが有名になってからはラム肉を使う店が徐々に増えていき、日本国内でのマトン肉使用量は、ラム肉の10%にも届きません。
羊肉の栄養素
羊肉は必須アミノ酸を豊富に含み、タンパク源としても非常に優秀な食材です。加えて、体内に吸収されやすい鉄分をはじめ、亜鉛やカルシウム・ビタミンBなど各種ミネラルも豊富です。
赤身はとても消化されやすく吸収効率が良いですが、一方の脂肪は牛肉や豚肉と比べて融点が高いため体に吸収されにくくなっています。加えて、羊肉には脂肪の燃焼効率を上げる「L-カルニチン」という栄養素が豊富に含まれています。
上記のとおり健康に良い側面もあり、ジンギスカンは若い女性を中心に人気となっています。北海道以外にジンギスカン専門店が急速に増えたのには、おいしさだけではなくこのような理由もあったのでしょう。
ジンギスカンのおいしい焼き方
ジンギスカンの材料
ジンギスカンに使う野菜は、基本的に何を入れてもおいしくいただけますが、よく使われるのは
- もやし
- キャベツ
- タマネギ
- ピーマン
などです。
ほかにも、お好みでカボチャやニンジン・キノコ類を入れてもおいしく仕上がります。
おいしいジンギスカンの作り方
ジンギスカンをおいしく作るための工程は、以下のとおりです。
ジンギスカン鍋を温める
キッチンで用意をせず、食卓にジンギスカン鍋ごと持って行って食べるため、油でテーブルが汚れるなんてことがよくあります。後片付けを楽にするためにも、新聞紙を下に敷いておくと良いでしょう。
準備ができたらジンギスカン鍋を温めて、鍋全体に牛脂を塗ります。牛脂がない場合は普通の油でも代用できます。
野菜を乗せる
周りの溝に用意した野菜を敷き詰めていきます。中央の山の部分は肉を焼く際に使いますので、まんべんなく広げるようにしましょう。
また、山から肉汁が流れてきて野菜に染み込み、おいしさをアップさせます。
肉を焼く
肉を中央に載せます。焼きすぎると肉が固くなってしまうので、ほんのりと周りが白くなってきたらすぐにひっくり返しましょう。裏側はさっと焼き、ほんのりと赤みが残るくらいが食べごろです。
焼きすぎると味が落ちてしまいますので、焼きあがったら遠慮せずにガンガン食べましょう。
ワンポイント
お肉も野菜も食べ終わるころには、鍋の溝に肉と野菜の旨味がたまっています。ここにうどんを入れると、旨味が凝縮されたエキスが染み込んだおいしい煮込みうどんのできあがり。
一度で二度おいしい料理を堪能できるのでぜひ試してみてください。
少しとっつきにくいイメージもありますが、このようにジンギスカンは手間をかけずにおいしく食べることができるのです。
いかがでしたか。ジンギスカンが好きだった人もそうでない人も、この記事をご覧になったうえで食べてみるとまた違った味わいになること間違いなしです。