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宮崎といえば 宮崎マンゴー
お菓子になったりファミリーレストランでフェアが催されたりと、いまや全国的な人気を誇るマンゴー。おいしさはもちろん、ビタミンAやカロテン・ビタミンEなど栄養も豊富に含まれています。生のままでも、お菓子の加工用途としても盛んに使われています。
しかし、日本で日常的に食べられるようになったのは比較的最近になってからのことでした。
原産地はインドからインドシナ半島周辺、仏教の経典にマンゴーについての記載があるほど歴史ある果物です。
世界各地の温暖な国で栽培されており、
- 果実が赤い品種の総称であるアップルマンゴー
- 皮が緑のキーツマンゴー
- 果実が黄色で扁平形のペリカンマンゴー
などが主な品種です。
日本でも福岡県・熊本県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県など暖かい気候の地域を中心に栽培されています。そのほとんどはアーウィン種のアップルマンゴー。気候と雨の問題から露地ではなく、ビニールハウスの中で栽培されています。
価格として手が出やすいのはフィリピン産のペリカンマンゴーですが、国産高級アップルマンゴーのねっとりとした濃厚な口当たりと深い甘みや芳醇な香りは、多くの人にとっての憧れであり続けています。
宮崎マンゴーの旬
そんな国産マンゴーの最も有名な産地といえば宮崎県。沖縄県に次ぐ生産量となっており、宮崎といえば「宮崎マンゴー」と言っても過言ではないほど全国的にその名が浸透しています。旬は4月から8月上旬ごろ、6月が出荷のピークになります。
紀元前から栽培が行われていた世界のマンゴーの歴史からみると日本の歴史は浅く、沖縄県西表島で商業栽培がスタートしたのは1967年。宮崎県では県の中央に位置する西都市で1984年に栽培が開始されます。地元農協の営農指導員が沖縄視察でマンゴーに目を付け、宮崎でも栽培できないかと計画したのです。
当初は経験のない病害虫や栽培技術に苦難が続きましたが、技術を向上させることでおいしい完熟マンゴーが安定的に出荷できるようになり、全国的にその名が知れわたるようになります。なお、宮崎県の主なマンゴー産地は、
- 西都市
- 日南市
- 串間市大束
- 小林市
です。
宮崎マンゴー収穫の秘密
宮崎マンゴーは一つひとつ丁寧に手間暇をかけて栽培されています。冬は15度以下にならないようハウス内で加温し、完熟期になるとすべての果実にネットを被せます。完熟した果実は自然にネットへと落下。樹の上で徹底して熟させることによって、濃厚な甘みと柔らかさ、芳醇な香りを実現しているのです。
5月25日 みやざきマンゴーの日
JA宮崎経済連によって宮崎マンゴーの需要拡大を目的に制定されました。5月25日という日は「マンゴー(5)食べてにっ(2)こ(5)り」という語呂と、出荷の最盛期であるというところから来ています。
「みやざきマンゴーの日」の前後には全国各地でマンゴーをPRするイベントが行われています。
太陽のタマゴ 宮崎完熟マンゴー
「太陽のタマゴ」は宮崎マンゴーの代名詞ともいえる、贈答用として高い人気を誇る宮崎県のオリジナルブランドです。
完熟した宮崎マンゴーのなかでも、太陽のタマゴとして世に出回るためには、糖度が15度以上で重さが350g以上など、色と形の厳しい出荷規格を満たす必要があるため、評価が高い宮崎県産のマンゴーのなかでも群を抜いて高い品質となっています。
旬は6月から7月。一個5,000円前後という価格が付く高級品です。
宮崎でおすすめのお土産
ぽてっち~
宮崎県の最南端、都井岬や串間温泉などの観光名所を持つ温暖な気候の串間市は、西日本有数のサツマイモ産地としても有名です。そんな串間市産の糖度の高いサツマイモを使って作られたのが、「ケーキファクトリーヤマウチ」の「ぽてっち~」。
普通のスイートポテトとは違い、中になめらかなクリームチーズが入っているオリジナルのスイートポテトです。
お土産としても多くの支持を集めており、市内の店舗のほか、宮崎空港内の売店・ケーキファクトリーヤマウチのホームページでも販売されています。
お菓子の日高 チーズ饅頭
宮崎県のソウルフードであり、県を代表するお菓子の一つでもある「チーズ饅頭」。宮崎県内にはチーズ饅頭を作っているお店が数多くあります。
一般的にチーズ饅頭はクッキー生地でチーズを包んだものですが、生地がサクサクだったりしっとりだったり、饅頭の中身を変えたりと各店がそれぞれの特徴を持っています。
1951年創業の「お菓子の日高」は1991年にチーズ饅頭を販売し始め、いまではロングセラーの看板商品となっています。お菓子の日高のチーズ饅頭の特徴は、
・クッキー生地に細かく砕いたアーモンドとレーズン・脱脂粉乳が含まれていること
・植物性のとろっとしたチーズが入っていること
です。チーズ以外にもチョコや抹茶入りが販売されています。
パティスリー ブランダジュール 完熟マンゴーのフロマルージュ
宮崎市内の県立美術館・県立図書館・県立芸術劇場など、文化施設が集結する地に「パティスリー ブランダジュール」の店舗はあります。ブランダジュールは南フランス・コートダジュールの有名菓子店「パティスリー・コタール」から技術を学んだ本格的なフランス菓子を作るお店です。
「フランス菓子の技術で宮崎らしいお菓子ができないか」と考案されたのが、宮崎産のマンゴーを使用した完熟マンゴーのフロマルージュ。フランス語でチーズのことを指すフロマージュとアップルマンゴーの赤を意味するルージュ。この二つの言葉を合わせて「フロマルージュ」という名前が付けられました。
チョコサブレとマンゴーを練り込んだチーズケーキの間にマンゴージャムを入れたお菓子で、マンゴーだけでなくタマゴ・生クリーム・レモン・塩も宮崎県産が使われています。
6個入りと12個入りがあり、それぞれ高級感あるデザインの箱に包装されているので、大切な人へのお土産にぴったりです。宮崎空港や宮崎県を代表する百貨店である宮崎山形屋の直営店でも購入可能です。
宮崎マンゴー以外にも!宮崎の特産品
元祖おび天本舗 おび天
宮崎県の南部、串間市の北隣に位置する温暖で自然豊かな日南市。そんな日南市の中央部に位置する「九州の小京都」と呼ばれる飫肥(おび)地区。飫肥城の城下町であり、重要伝統的建造物群保存地区が広がっています。この歴史ある地で「おび天」は生まれました。
郷土料理である飫肥(おび)天を元祖おび天本舗が商標登録したものがおび天と呼ばれます。魚のすり身と豆腐を混ぜ合わせ、味噌と醤油・黒砂糖で味付けし、油で揚げた料理で、見た目は薩摩揚げに似ています。ふわりとした食感と甘みが特徴的です。
HIBIKI 冷や汁
暑い夏にぴったりの郷土料理である冷や汁。いりこやアジなどの魚と味噌や胡麻を合わせた冷たい汁に、豆腐とキュウリ・青葉・ミョウガを混ぜ、これをご飯にかけてさらさらと食べる料理です。農林水産省が主催した農山漁村の郷土料理百選では「宮崎の料理」にも選定されました。HIBIKIではお土産用として販売されています。
宮崎県を訪れた際には、マンゴーはもちろんのこと、土地に根付いた人気のお土産にも目を向けてみてはいかがでしょうか。