ライフスタイル菓子折りとは?謝罪、退職直前であたふたしないために押さえておくべきポイント

菓子折りとは?謝罪、退職直前であたふたしないために押さえておくべきポイント

最近ではあまり馴染みのない言葉になりつつある「菓子折り」。
そもそも「菓子折り」にはどういった意味があるのか、どのようなお菓子を選ぶのがいいのかなどを、マナーや渡し方などを踏まえてお話していきます。

そもそも菓子折りって?今さら聞けない菓子折りの意味!

謝罪で取引先の会社に訪問することはとても大変なことかもしれません。しかし、お詫びの気持ちをしっかりと伝えて相手の怒りを収めることで、今後のさらなるビジネスの飛躍に繋がることもあります。たかがお菓子だと軽視せずに、菓子折りを謝罪の一つのツールとして活用してみましょう。

菓子折りのルーツ

菓子折りの折りという言葉の起源は、「折り箱」という木材でできたお菓子を入れるための箱から来ています。昔、お菓子は貴族などの身分の高い者しか食べることのできない高級品で、おせち料理などに使われる漆器に入れて楽しむ最高の娯楽だったのです。そしてこれが徐々にお手軽に食べられるものへと変化していきました。その過程で入れ物についても持ち運びのできる簡易的な木材を利用したものに変わっていったのです。

今やさらに簡略化され、お菓子は紙でできた箱などに入れられています。

そんな背景から折り箱に入ったお菓子、「菓子折り」として定着していきました。

 

菓子折りを渡す際に失敗しないための基本

菓子折りを渡す際の基本

早く謝罪しないと!菓子折りを買ってこないと!と焦ってはいけません。まずは冷静に取引先の方に連絡しましょう。電話でもメールでも構いませんので、迅速かつ丁寧に謝罪しお詫びの訪問の日程を決めましょう。面会の許可が頂けたら、改めて菓子折りについて考えていきます。

服装にも気を付ける

謝罪に行くのに真っ赤なネクタイというわけにはいきません。濃紺かチャコールグレーの無地のスーツに黒や紺などの寒色系のネクタイを選んでシンプルにまとめましょう。

渡すタイミング

取引先の会社を訪問した際、いつ菓子折りを渡せばいいのだろう、と悩みがちですが、基本的には最初に挨拶を交わした直後にお渡しするのがマナーです。ただ、絶対に最初に渡さなければいけないわけではなく、会話が落ち着いた際や帰り際など訪問先の相手に対して不快感を与えないタイミングであれば問題ありません。

また、謝罪しても納得いただけず相手の怒りが収まらなかった場合は帰り際に渡すようにしましょう。受け取っていただけなかった場合、引き下がることはせずそのまま持ち帰りましょう。無理やり置いていくとさらに怒らせてしまう場合もあります。

誰に渡せばいいのか

菓子折りを持って行った際に訪問先の担当者様が2名以上いた場合は、普段やり取りしている方に渡すのではなく、身分の高い方にお渡しするようにしましょう。こちらも上司が同行している場合は同様に立てるのがマナーですので、上司からお渡しするようにしましょう。

渡すときの注意点

ラベルや包装が相手に正面になるように、両手で持って名刺を渡す時のように渡してください。その際、持ち歩き用の外袋などは外しておきましょう。重たい場合は片手を底側に添えるのもマナーです。

渡すときの言葉の例

  • 本日はお忙しいなかお時間をいただきありがとうございます。どうぞお納めください。
  • 本日はお忙しいところお時間を頂戴し申し訳ございません。よろしければ、こちらを皆様でお召し上がりください。

など、難しいことは考えずに、実際に感じている感謝の言葉を伝えましょう。

 

おすすめの菓子折り

おすすめの菓子折り

渡す用件によってかける予算は異なります。

  • 一般的な菓子折りの場合:2000~3000円
  • お祝いごとの場合:3000~5000円
  • お詫びの場合:5000~10000円

が妥当な金額と言われています。

取引先の会社に訪問する場合は小分けにできるようなクッキーなどの詰め合わせがおすすめです。仕事の合間に皆さんで食べていただくこともできるので、お手頃でしょう。

お詫びの場合は羊羹やカステラなどが定番です。羊羹が選ばれる理由としては、ずっしりとした重さが相手へのお詫びの思いを表す、と考えられているからです。カステラは常温保存で万人受けし、日持ちもするために好まれる傾向にあります。

 

のしと水引

のしと水引

菓子折りに使うのしと水引の種類も把握する必要があります。

まず水引の色ですが、慶事には紅白、弔事には白黒が使われます。次に結び方ですが、水引の結び方には蝶結びと結び切りの2種類あります。蝶結びには何度でも結びなおせることから何回あってもいいお祝いごと。結びきりには、解けないようになってることから二度と繰り返してほしくないこと、という意味が込められています。

「のし」とはのしあわびのことで、右上の飾りの部分を指します。基本的には慶事の際に必要とされ、弔事の際には不要です。

では、謝罪の際ののしと水引は何を選ぶのが得策なのかを考えていきます。結論から言うと、謝罪の際にはのしも水引もない無地ののし紙を使うのがベストです。お祝いごとではないから水引は白黒。とも考えられますが、弔事以外で白黒の水引を使うことは重大なマナー違反になります。だからと言って紅白の水引も使いづらいですよね。

 

謝罪時・退職時のマナー

謝罪時・退職時のマナー

謝罪時のマナー

謝罪する際に菓子折りを用意して訪問することがあるかと思います。今や菓子折りと聞くと謝罪や退職を思い浮かべる方のほうが多いのではないでしょうか。

お詫びの際は、のし紙に「おわび」「深謝」などの言葉を書き入れましょう。水引は謝罪の場合には付けないのが無難でしょう。どうしても付けたい場合は、白黒は使わず紅白の蝶結びが良いでしょう。

退職時のマナー

退職する際に感謝を込めて菓子折りを用意したい。その場合は自身の最終出勤日の午前中に渡すのが好まれます。メッセージカードを添えるのも良いでしょう。