食品・食材「銀杏(ギンナン)」に含まれる栄養価と効能 食べ過ぎには注意!

「銀杏(ギンナン)」に含まれる栄養価と効能 食べ過ぎには注意!

茶碗蒸しやおこわの具材、酒の肴としてなじみのある銀杏(ぎんなん)。色合いが良く、モチッとした食感と若干の苦みが美味で栄養も豊富ですが、食べ過ぎると中毒になる恐れもあります。知っているようで知らなかった銀杏について見ていきましょう。

銀杏(いちょう)と銀杏(ぎんなん)

銀杏(いちょう)と銀杏(ぎんなん)

なぜ同じ漢字を使っているのか?

中国原産の木である「銀杏(いちょう)」、そこになる実を「銀杏(ぎんなん)」と呼びますが、なぜ同じ漢字で木と実を指し、異なる読みをするのでしょう。

銀杏(ぎんなん)の由来は、殻の色が銀白で、実の形が杏(あんず)に似ていることから「ぎん+あん=ぎんなん」となったとされています。

また、イチョウの葉がアヒルの足の形に似ていることから中国では銀杏の木を「鴨脚樹」と呼び、この発音が日本人には「ヤーチャオ」と聞こえたことから、銀杏の木の和名がイチョウになったとされています。

こうして銀杏の木を指すときは「いちょう」、実を指すときは「ぎんなん」と読むようになったというのが一説になります。

銀杏の実ができるためには

イチョウには雌株と雄株があり、銀杏の実ができるのは雌株のみです。4月~5月に花が咲き、秋になると美しい黄葉になり、9月~11月中旬には実の収穫期を迎えます。雌株の周りに雄株がない場合でも1km以上離れた場所にある雄株の花粉が風に運ばれ、受粉・結実することが確認されています。

実が地面に落ちて発芽し、やがて木になって結実するまでには30年ほどかかると言われています。接ぎ木や挿し木の場合はこれより早く結実しますが、それでも5年~6年はかかります。なお、木が成長するほどに実の量は多くなると言われています。

銀杏を取りに行くなら

街路樹の下や神社など公共性の高い場所に落ちている銀杏であれば拾っても問題のない場合が多いですが、管理者に許可をもらう必要がある場合には怠らないようにしましょう。

銀杏を拾う際には、ビニール手袋や火バサミ、トングを使うのがベターです。果肉に含まれるギンコール酸が肌に付着すると、炎症や浮腫性紅斑などを引き起こす恐れがあるためです。

また、鼻をつく銀杏の嫌なニオイは果肉に含まれる酪酸やヘプタン酸によるため、むやみに踏み潰さないよう注意したいところです。

食べ方

下処理

  • 手順1
    拾ってきた銀杏は、水を張ったバケツやボウルに入れて一日から数日置いて果肉をふやかす
  • 手順2
    ゴム手袋をして、やわらかくなった果肉を流水のなかではがし、種子を取り出す
  • 手順3
    殻の色が白くなるまで干して乾燥させる(天気が良ければ天日、悪ければ陰干し)

フライパンで煎る場合

  • 手順1
    下処理後の銀杏の殻にハンマーやペンチでヒビを入れる、または完全に殻を取り除く
  • 手順2
    適量の塩とともにフライパンでゆっくり煎る(弱火)
  • 手順3
    透明感のある黄緑色になれば完成

茹でる場合 ※茹でた銀杏は冷凍保存も可

  • 手順1
    下処理後の銀杏の殻をペンチなどで割り、取り除く
  • 手順2
    完全に浸る量のお湯で、薄皮が付いた状態の銀杏を茹でる
  • 手順3
    菜箸などでゆっくりかき回すと薄皮が取れてくる
  • 手順4
    鮮やかな黄緑色になればできあがり

電子レンジを使う場合

  • 手順1
    下処理後の銀杏の殻をペンチなどで軽く割り、ヒビを入れる
  • 手順2
    加熱によって固くなり過ぎないよう、少し水をかける
  • 手順3
    紙が厚めの封筒に10粒程度の銀杏を入れ、封筒の折口を2回以上折ってセロハンテープで止める
  • 手順4
    電子レンジ(500w)で1分から1分半ほど加熱(様子を見て加熱し過ぎないよう注意する)
  • 手順5
    弾ける音がしたらOK
  • 手順6
    火傷に気を付けて、熱いうちに殻と薄皮をむき、軽く塩を振ってできあがり

 

銀杏に含まれる栄養と中毒の危険性

銀杏に含まれる栄養と中毒の危険性

銀杏に含まれる栄養と効能

銀杏にはカロテンやビタミンB群・ビタミンC・カリウムなどの栄養素が多く含まれており、美肌や疲労回復・高血圧の抑制といった健康や美容に効果が期待できます。

また、銀杏は昔から日本や中国の民間療法で鎮咳去痰薬として利用されたり、膀胱の括約筋を強化することから夜尿症や頻尿の改善に使われたりしてきました。

銀杏の食べ過ぎに注意?「銀杏中毒」とは

銀杏にはビタミンB6の類縁体であるギンコトキシン(4-O-メチルピリドキシン)が含まれています。この物質がビタミンB6の作用を阻害し、神経伝達系統に異常をきたすことで痙攣などの症状を引き起こすことがあります。

この中毒物質は調理などで分解することができないため、食べ過ぎに注意するしかありません。特に5歳未満の小児は食べることを控えた方が安全です。

患者の多くは小児であり、目安として6歳以上の小児で7粒以上、大人で40粒以上が中毒を起こすラインとされていますが、体調によっては大人でも5粒~6粒程度で中毒にかかることがあります。個人差もあるため、十分に安全を見越した数の摂取にとどめましょう。

銀杏中毒になった際の対処法

銀杏中毒になると、主に嘔吐と痙攣のほか、めまいや発熱、呼吸困難、不整脈などの症状が見られます。摂取後1時間~12時間で発症して90時間以内に回復しますが、死亡例もあるため注意が必要です。

このような症状がある場合、あるいは大量摂取をした場合は、決して無理には嘔吐せず、速やかに病院へ行って銀杏を食べたことを医師や看護師に伝えましょう。治療としては、薬やビタミンB6製剤の投与後、入院して経過観察となります。

 

赤城の恵ブランド「赤城のギンナン」

赤城の恵ブランド「赤城のギンナン」

赤城の恵ブランドとは

群馬県前橋市が推奨するブランドで、地産地消の推進・食の安全と安心の確保・前橋産農林水産物の消費拡大などにつながる産品が認証されています。

2017年時点で赤城の恵ブランドに該当するのは、生鮮食品類19品目、加工品類48品目になります。

地産地消への取り組みは地域の活性につながるか 地産地消への取り組みは地域の活性につながるか

ブランド認証基準

認証の基準は主に以下となります。

・前橋市内で生産・育成された生鮮食品類
・原材料に上記食品類を使用し、市内で加工した加工品類
・安心・安全であること
・市のイメージアップやPRとなる個性や特長があること
・持続的または定期的に消費者へ供給でき、申請産品の販売目標額が年間100万円以上であること
・市内で流通・販売されていること
・法令などを遵守した生産・製造・加工・販売であること

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大粒品種 藤九郎・久寿

赤城の恵ブランドの一つである「赤城のギンナン」には、大粒で丸型の「藤九郎」や「久寿」という品種があります。中生種の久寿は食感がモッチリとしており、苦みが少なく風味が優れています。晩生種の藤九郎は特に大粒で見栄えが良く、品質と風味、貯蔵性が良好です。

どちらも炒れば香ばしく、茹でれば少し粘りのある食感を楽しめ、炊き込みご飯やバター焼き、天ぷらにしてもおいしくいただけます。

赤城のギンナンは前橋市内の農産物直売所などのほか、通販でも購入することが可能です。化学肥料や農薬を使わないこだわりのギンナンは、殻付きやお手軽なむき身で販売されています。赤城の恵ブランドを一度賞味してみてはいかがでしょうか。

 

時には異臭を放ち食べ過ぎると中毒の恐れもあるギンナンですが、秋の風物としてイチョウの木とともに長く愛されてきました。今後もおいしく安全に楽しみましょう。