移住・定住宮城県白石市の魅力 観光や移住を決める前に読んでほしいこと

宮城県白石市の魅力 観光や移住を決める前に読んでほしいこと

白石市は、宮城県南部の蔵王連峰のふもとに位置する市で、人口は2017年現在で約35,000人程です。今回は、これを知っておけば白石市をもっと満喫していただけるような情報を伝えていきたいと思います。

観光する前に知っておきたいこと

白石城裏御門跡

アクセス

白石市へは東京から新幹線で約2時間で行けます。仙台へのアクセスも新幹線で約15分、電車で向かう場合も約50分です。とはいえ、在来線は1時間に1本の間隔ですので、時間は事前に調べておいたほうが良いでしょう。

コンビニ

2017年時点で白石市内にコンビニは21店舗(ネット上の地図に載っていない場所もあるので注意)。1時間も歩くことなく気軽に利用できるようになっています。もちろん24時間営業です。

町並み

新幹線が停まり、城下町としても栄えている白石市ですが、実は高い建物があまり存在していません。大型スーパーはありますが、そのほとんどが1階建てや2階建てです。市内で一番高い建物は白石市役所の5階建てとなります。

このおかげで、白石城からは白石市内を一望できます。白石城へ立ち寄った際には、ぜひ白石市をその目で感じてみてください。

城下町「しろいし」

白石市には片岡小十郎を城主とする白石城が建ち、その城下町である「しろいし」は歴史ある風景や豊かな自然を感じられる観光スポットとして有名です。

城下町の住居といえば武家屋敷通りです。沢端川に面した歴史的な住宅地では今でも人が暮らしており、城下町としての趣を存分に感じることができます。

白石城

木造建築としては異例の高さ16.7メートルを誇り、一国一城令が発令されてもその実績から例外され、廃城を免れたという話は有名です。

そんな白石城ですが、2011年3月11日に起きた東日本大震災により、壁の崩壊などで約1億円もの被害が出てしまいます。文化財に指定されていなかったために補助金が出ることはありませんでしたが、城下町「しろいし」の住民の強い希望により復旧が開始。

工事の見学会なども行われながら2012年11月2日には全ての復旧が完了し、美しくよみがえった白石城のお披露目。2017年には、「続日本100名城」にも選ばれ名実ともに歴史に残る城になりました。

 

白石市への移住をお考えの方へ

白石市への移住をお考えの方へ

空き家バンク制度

今後も増え続けると予想されている空き家問題。高齢化が進むことでさらに空き家が増加していくと考えられています。そこで考案された制度が空き家バンクです。

空き家バンクは、賃貸もしくは売却を考えている空き家の大家さんと地方への移住を考えている方を繋げることで、空き家の有効活用と定住の促進を目的とする制度です。

一般的に、家を購入したり借りたりする場合は不動産会社を仲介として取り引きを行うことがほとんどですが、空き家バンクの場合は地方自治体などが間に立ち契約を行うので、仲介手数料などの費用がかかりません。

空き家は増え続けているのに不動産屋だけでは全てを網羅することができず、利用者の目に届く情報はほんのわずか、という状況も抜け出すことができるのです。

古民家を活用 ママが輝ける場所に 古民家を活用 ママが輝ける場所に(茨城県稲敷市 地域おこし協力隊)

白石市定住者補助金制度

空き家バンク制度以外にも移住をさらに助けるものがあります。それが白石市定住者補助金制度です。この制度は、宮城県白石市に移住する方で新居もしくは中古物件を取得した方に補助金が支給されるというもので、

  • 相続や贈与により得た住宅ではないこと
  • 併用住宅の場合に自身の住宅部分が1/2以上であること
  • 申請書の提出から3年以内であること
  • 転入日から過去2年間の間に白石市に住んだことがないこと
  • 住居の完成もしくは移住後、6か月以内に申請していること
  • 定住誓約書を提出すること

以上の6項目を満たしている場合に補助金30万円が支給されます。さらに、白石市内の建設関連業者を利用した場合は上乗せして30万円が支給されます。

参考:白石市公式ホームページ

上記の2つの制度により、白石市への移住がさらに簡単で身近なものになったのではないでしょうか。

移住体験施設という試み

地方への移住は考えているが「交通の便が悪かったらどうしよう」「近所にスーパーがなくて不便だったらどうしよう」など、実際に住んでみないと分からないという怖さがあります。

そこで考えられたのが移住体験施設というシステムです。地方への移住を考えている方に対して、県が提供する住宅を体験してもらうという試みです。ホテルではなく住宅です。宿泊料金は基本的に無料で、滞在期間は3日間~10日間になります。

条件として

  • 同行可能なのは親族のみ
  • 利用回数は2回まで
  • 食事や寝具は各自で用意する
  • 20歳以上

などと多少の制約はあるのですが、「定住する前に実際に白石市を体験してから決めたい」と考えている方にとってはピッタリのアイデアです。

移住体験施設の情報

【七ヶ宿町 おためし居住住宅】

  • 住所:七ヶ宿町字湯原5番地
  • 交通アクセス:東北新幹線白石蔵王駅から車で約40分
  • 連絡先:七ヶ宿くらし研究所 0224-26-6933

 

伝統の味うーめん

温麺

温麺「うーめん」の由来

最後に少しだけグルメの情報です。

今から400年ほど前、白石城下町で暮らしていた鈴木味右エ門(すずきみえもん)により白石温麺は生まれました。

味右エ門の父は胃を病んで床に伏していました。味右エ門は心配して何か良い食べ物はないかと探し回っていたところ、旅の僧から油を一切使わない、長さ10㎝ほどの麺の製法を教わります。そして、さっそく麺を作り父に勧めたところ、みるみるうちに病は快方へと向かっていきました。

この話が殿方の片倉小十郎にも伝わり、息子の思いやりに感銘を受け「人を温かい気持ちにさせる麺」として「温麺」と名付けられました。

その後、近隣にもこの話が伝わり、「食べてみたい!」という声から温麺が販売されるようになります。

ある一人の若者による温かい気持ちから、油を使わない製法、そして食べやすいサイズの長さの麺として「温麺」が誕生したのです。「白石温麺」の伝統ある風味、舌ざわりの良さをぜひとも味わってみてください。