恥ずかしくて聞けないクールビズの実施期間と服装の注意点

恥ずかしくて聞けないクールビズの実施期間と服装の注意点
2005年から始まったクールビズは、名称や形を進化させながら「夏の常識」としてしっかり日本に根付いてきました。クールビズの根底にある目的や注意点について、改めて考えていきましょう。

クールビズの実施期間

クールビズの実施期間
(写真:photoAC)

クールビズはいつからいつまで?

「暑い期間はクールビズで」ということは分かっていても、実際にいつからいつまでかをはっきりと言える方は少ないのではないでしょうか。クールビズが開始された当初、推進している環境省の想定期間は、梅雨で蒸し暑くなる6月1日から秋に入る9月30日までの4ヶ月間となっていました。

そのなか、2011年の東日本大震災による影響で深刻な電力不足が起こったことを発端として、官公庁や一部の上場企業が率先してクールビズの期間を早めるようになります。そもそも日本は地域によって寒暖の差があるために一斉にクールビズを行うことが難しいという背景も重なり、2012年からは5月1日から10月31日までの半年間が推奨期間として延長されるようになりました。

この期間はあくまで目安であり、学校の衣替えのように厳密なものではありません。推奨期間は毎年度の春ごろに環境省から発表されます。その年の推奨期間を意識しながら気温の高い地域は前倒し、低い地域は短い期間で、というように、各地域の企業で毎年の気象状況を見ながら進められるのが一般的となっています。

 

クールビズの服装はどうすれば良い?

クールビズの服装はどうすれば良い?
(写真:photoAC)

クールビズの服装の基本

クールビズの基本的な考え方は「室温28度で快適に過ごせる服装」。夏場の冷房を控えることで電力の使用量が減り、二酸化炭素の排出量削減に貢献することができます。環境省で推奨している服装は以下になります。

・ノーネクタイ
・ノージャケット
・開襟シャツ
・半袖シャツ
・スーツのズボン
・チノパン(可にはなっているが徹底はしていない)
・スニーカー(華美でないもの。可にはなっているが徹底はしていない)

これらはあくまで一例ですが、各企業の就業スタイルや規定に合わせてクールビズが取り入れられており、百貨店や衣料品メーカーも各社がクールビズ商戦を繰り広げるようになりました。

クールビズの服装での注意点

クールビズの服装はともすればカジュアルになりすぎてしまうことがあり、仕事の内容によっては注意が必要となります。

・勤めている会社がクールビズであったとしても、取引先などに出向く場合には先方の規定に合わせた服装を心掛ける
・クールビズはあくまで日本国内の規定となるので、諸外国には当てはまらないこともある
・派手な色や柄、素材や布地の薄さには気をつける
・急に必要になった場合に備えて、ネクタイやジャケット、ビジネスシューズの準備をしておく
・服装に悩む場合は上司などに相談し、ビジネスにふさわしい軽装にする

クールビズは軽装ではありますが、あくまで「ビジネスの世界にふさわしいもの」がその範疇となります。自分が着たいという基準で選んだ服が仕事先に否定されてしまう場合もあるのです。準備をする段階で迷う点や疑問がある場合には、事前に職場で問い合わせて確認をするようにしましょう。

女性のクールビズの服装や注意点

オフィスで働く女性の場合、制服を会社から支給されている人も多いでしょう。最初から支給された制服があるなら良いのですが、男性よりも選択肢の幅が広い女性服は、男性とはまた別の視点での注意が必要となります。

・タンクトップやキャミソール、胸の開いたシャツは控える
・ミニスカートや短パンなど足が出すぎる服は着ない
・生足は避け、ストッキングを着用する
・カジュアルすぎる靴やサンダルは履かない

女性が多く活躍するようになった現代では、第一線で活躍するビジネスウーマンにふさわしいデザインの服も多く販売されています。それらを参考にして買いそろえたり、お手持ちの服を組み合わせたりするなど工夫をしてみましょう。

 

そもそもクールビズとは?

そもそもクールビズとは?
(写真:photoAC)

クールビズの由来

「クールビズ」という言葉が社会に浸透して久しいですが、この由来は2005年まで遡ります。「夏場の軽装で冷房を節約」というコンセプトで始まったクールビズは、当初は「ノーネクタイ・ノージャケットキャンペーン」として推奨され始めます。

2005年4月、この活動を表現する名前を環境省が一般公募し、選ばれたのが「クールビズ」です。「涼しい」と「カッコいい」を掛け合わせた意味合いを持つ「クール」と、ビジネスの短縮形である「ビズ」、この二つの単語をつなげて作られた造語は2005年の流行語大賞でトップテンにも選ばれました。

さまざまな取り組み

始まった当初は軽装と室温設定にとどまっていたクールビズですが、その後はさまざまな形で発展していきます。

個人がそれぞれで冷房を使用するのではなく、公共施設や参加企業のブースなど一箇所に集まって複数人で涼を取るようにする「クールシェア」。クールビズ以上の軽装をすることでさらに快適に仕事をし、可能な限り冷房を節約する「スーパークールビズ」。

特にスーパークールビズは、電気エネルギーの節約効果のほかにも、地域や企業の特性を活かした地方自治体・企業の宣伝という役割も果たすようになりました。地域特有の民族衣装や伝統織物生地を使用したシャツを着用したりあえてカジュアルさを全面に出すことで親しみやすさを表現したりする企業は、珍しさもあいまって注目を集めるようになったのです。

地球温暖化問題を見据えて始められたクールビズですが、取り組む人の発想力や行動力の豊かさにより「真面目で楽しい取り組み」として社会へ受け入れられています。

 

国民運動「COOL CHOICE」

国民運動「COOL CHOICE」
(写真:photoAC)

「COOL CHOICE」とは

環境省は、「2030年までに2013年と比較して温室効果ガスの排出量を26%削減する」という目標を掲げています。この目標を達成するために行われている取り組みやキャンペーン運動のことを「COOL CHOICE(クールチョイス)」と言います。

地球温暖化防止へ向けて国民が意識的に温室効果ガスの排出量削減を選択(チョイス)することを意味しており、「省エネ・エコ製品への買い替え」「生活のなかの節電」「省エネ・エコにつながるサービス利用」といった「賢い選択」を推進するための国民運動です。

COOL CHOICEの主な活動内容

温室効果ガスの排出量削減へつながる活動であれば、そのほとんどがCOOL CHOICEとなります。

エコドライブ

安全で環境に優しいドライビングを推奨している運動です。ゆっくり発進する、減速時にはまずアクセルを早めに離してエンジンブレーキを使用する、無駄なアイドリングをやめるなど、今すぐ始められるドライビングテクニックでCOOL CHOICEに参加します。

グリーンカーテンプロジェクト

植物のカーテンで夏の日差しを避けて日陰を作り、冷房による節電を推奨する取り組みです。ゴーヤや朝顔といったツル系の植物を植えて目にも楽しい涼やかなカーテンで夏の日差しを遮ることで、「緑化・節電・温室効果ガス削減」の効果を生み出すことができます。

ウォームビズ

節電は夏に限ったことではありません。室温20度を目安に暖房を心掛け、着るもの・食べるもの・居住場所の断熱といった工夫で光熱費を節約することをウォームビズと言います。クールビズのように大々的ではありませんが、寒ければ着る、暑ければ脱ぐ、必要ないならば暖房は付けないといった生活を意識することが温室効果ガスの削減へとつながっていきます。

地域によるイベント

COOL CHOICEを多くの人に知ってもらうことも立派な国民運動の一つです。富山県南砺(なんと)市は、積極的にCOOL CHOICEの広報活動や啓発セミナーなどを実施。市内に限らず富山県内のグループと活動をシェアすることで連携を図り、地域の活性化に貢献しています。

沖縄のCOOL CHOICE運動で一番に思い浮かぶのは「かりゆしウェアでのクールビズ」です。一般的には派手な色や柄のシャツは敬遠されているクールビズですが、それを逆手にとって「沖縄らしさ」を出すことに成功。県内の官公庁でも定着しており、観光のPRとしても役立てられています。

 

快適に過ごすことで地球温暖化防止に貢献する。クールビスをはじめとしたCOOL CHOICE運動は、地球と人間の共存へ向けた可能性を選択することなのかもしれません。

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