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カナダへのワーキングホリデー
カナダの国土は日本の約27倍(998.5万平方㎞)で世界2位の広さ、そして人口は日本の約4分の1の3825万人(2021年)です。多くの外国人を受け入れており、永住権も取りやすく日本国籍のままでも永住可能です。
「世界の住みやすい国ランキング」で頻繁に上位になっている国で、ワーキング・ホリデーでカナダを体験し、気に入った場合は移住先としても良いでしょう。
また、語学学習期間を6ヵ月持てること、仕事を見つけやすいことでも人気の渡航先となっています。ワーキング・ホリデー協定のないアメリカに憧れている人には、場所によってはニューヨークまで飛行機で1時間半という土地柄も人気の要員の一つです。
治安が良くアメリカに遊びにも行ける
カナダは豊富な石油資源を持っており、その埋蔵量はサウジアラビア、ベネズエラに次ぐ世界第3位です。そのため経済的に安定しており、一部のダウンタウンなどを除けば治安の良い国とされています。
また、8891kmの長い国境線でアメリカに接しており、治安は良いものの娯楽の少ないカナダを出てアメリカへ遊びに行くこともできます。
寒冷な土地柄で冬はマイナス30度にもなり、かつ冬が半年ほど続くため、住む場所や渡航時期は慎重に選びましょう。
公用語は英語とフランス語で、語学目的には最適な国。語学学習期間の6ヵ月のうちにどちらかをマスターしましょう。
ワーキングホリデーの申請条件
ワーキング・ホリデービザの年間発給枠は6500名。申請者も同程度のためあわてて申請する必要はありませんが、日本との気候の差を考えると出発が冬になるのは避けた方が良いため、早めに申請しましょう。
2023年度の申請もすでに始まっており、1月9日(月)には初回抽選も完了しています。
申請条件は以下のとおりですが、頻繁に変更されるため、必要に応じて申請直前にカナダ大使館に確認すると良いでしょう。
・日本の国籍を有すること
・年齢が申請時点で18歳以上30歳以下であること
・以前にワーキング・ホリデービザの発給を受けていないこと
・最低2500カナダドル相当の資金を有すること
・滞在期間をカバーする医療保険に加入していること
・諸費用として250カナダドルを支払うこと
・扶養家族を同行しないこと
・カナダ国内での仕事が内定していないこと
ビザの申請方法
申請条件を満たしていることを確認し、申請に必要な書類を準備します。
- ワーキング・ホリデー申請書
- 就労許可証申請書
- 家族構成フォーム
- 滞在期間をカバーできる期間を有するパスポート(旅券)
- 申請用写真
- 英文履歴書
- 保険加入証明書、無犯罪証明書など(必要に応じて)
申請手順
以下の手順で申請を行います。
- 参加資格審査を受けるための申請を行う
- 参加資格審査に申し込むと待機者リストに登録され、参加資格を満たした場合は招待状が届く
- 招待状が届いたら10日以内に申請するかどうかの意思表示を行い、20日以内に就労許可審査を開始する。このとき諸経費として250カナダドルを支払う
- 申請から8週間以内に就労許可証(ビザとの引換券)が発行される(通常の場合)
- 許可証と保険証を持ってカナダへ行き、空港で手続きを行うと正式にワーキング・ホリデービザが交付される
滞在期間はどれくらい?
ワーキングホリデービザは1年間有効ですが、冬の厳しい気候からか短期で帰国する人も多くいます。なお、日本からの渡航で3ヵ月以上滞在する場合は、日本の大使館・総領事館への在留届が必要です。
カナダでのワーキングホリデーにかかる費用
初期費用として、年間200万円以上の生活費から収入分を差し引いて計算した額を用意します。語学の習得に6ヵ月かけるのであれば、その間の生活費は出発前に準備する必要があります。
家賃はホームステイで月700ドル~800ドル、アパートを借りて自炊をする場合では月600ドル~1000ドルですが、アパート契約はトラブルも多いため最初はホームステイをしてゆっくりアパートを探すのがおすすめ。アパートの契約には敷金(家賃1ヵ月分)も必要なので準備しておきます。
学費は通常の語学学校の場合1000ドル~1300ドル/月、大学附属の語学学校の場合1000ドル~1500ドル/月です。
食費はランチが10ドルほど、ディナーは10ドル~20ドルほどですが、チップが必要になることも多いため、食事の際はその分も忘れずに準備しておきます。また、滞在期間が長くなると友人も増えてパーティーに呼ばれる機会も増え、出費がかさむことも想定しておきましょう。
このほかには光熱費や携帯電話料金・ネット料金などもかかります。
準備期間を含めてあらかじめ用意しておきたい費用としては100〜200万円くらいですが、その内訳については以下の記事も参考にしてみてください。
ワーキングホリデーの費用はスバリいくら?
どんな仕事がある?
カナダの最低時給は15ドル程度のため、時給1300円前後(1カナダドルは85円~90円換算)+チップ(職種による)となります。
ツアーガイドや土産物屋などの日本人観光客相手の仕事に就くケースが多いものの、英語かフランス語ができると都市部ではオフィスワークに就ける可能性もあります。
日本と同様にアルバイトの定番、レストランとファーストフードも人気ですが、美容師やネイルアート、整体の資格を持っている人はインターネットを使って自営業をするケースも見られます。
韓国へのワーキングホリデー
カナダ以外にも人気の国として、韓国も見ていきたいと思います。
韓国(大韓民国)は、朝鮮半島の南側に位置する国土10万平方km(日本の4分の1)で、人口は約4800万人(日本の2分の1)の国です。
韓国とのワーキング・ホリデー制度は1999年から開始され、日本では年間400人弱が利用していますが、韓国側からの申請が多く発給枠は拡大を続けています。
なんといっても食事が魅力!
美容食目当てで韓国を訪れる女性も多いほど魅力的な韓国料理の基本は「五味五色」。ワーキング・ホリデーで訪れた韓国でレストランのアルバイトをしたり、レシピを覚えて帰国後に自分で試してみたりと、食事を楽しみにワーキングホリデーを行う人も多くいます。
ソウルを観光するのであれば「李朝時代の王宮「景福宮(キョボックン)」で学ぶ、ソウルを代表する繁華街「明洞(ミョンドン)」で食べる、ショッピングスポットの「仁寺洞(インサドン)」で買う」が定番となっています。
ワーキングホリデーの申請条件
ワーキング・ホリデービザの年間発給枠は10,000名です。
申請時の年齢は18歳~25歳ですが、政府当局が認める場合は30歳以下まで申請可能です。語学学習期間に制限がないため1年間を学習だけで過ごすこともできますが、観光や学習を一切せずに1年間働くだけというのは許されていません。
申請条件は以下のとおりですが、カナダと同様に頻繁に変更されるため、必要に応じて申請直前に韓国大使館に確認しましょう。
・日本の国籍を有すること
・年齢が申請時点で18歳以上30歳以下であること
・以前にワーキング・ホリデービザの発給を受けていないこと
・一定期間の現地生活をまかなえる十分な資金(当初資金として30万円以上)を有すること
・扶養家族を同行しないこと
・心身ともに健康であること
ビザの申請方法
申請条件を満たしていることを確認し、申請に必要な書類を準備します。
- ワーキング・ホリデービザ申請書
- 滞在期間をカバーできる期間を有するパスポート(旅券)
- 申請用写真
- 英文または韓国語で書いた活動計画書(月単位)
- 往復航空券のコピー
- 金融機関の残高証明書(30万円以上)、最終学歴の卒業証書または在学証明書など(必要に応じて)
書類をそろえた後は韓国大使館で申請をします。問題がなければ翌日にはワーキング・ホリデービザが交付されますので、受け取り次第、韓国へ出発できます。
滞在期間はどれくらい?
最長滞在期間は入国日から12ヵ月。3ヵ月以上滞在する場合は、日本の大使館・総領事館への在留届に加えて韓国への「外国人登録」も必要になります。この手続きには1週間から2週間かかるため、早めに対応するようにしましょう。
韓国でのワーキングホリデーにかかる費用
初期費用として年間120万円~150万円程度の生活費から収入分を差し引いて計算した額を用意します。
家賃は下宿が一般的で、食事付きで4万円~5万円、食事なしで2.5万円~3万円程度。日本企業が運営する賃貸物件もあり、数日はホテルに滞在して現地で探すという方法もあります。
学費は5万円~12万円/月程度ですが、大学の附属機関と民間とがあり、それぞれ価格と内容に差があります。
食費を含む生活費は50,000円/月程度必要ですが、屋台を利用すると安く抑えることができます。
どんな仕事がある?
韓国語は日本語と同じ文法で、読み書きの習得がしやすい言語です。さらに、語学力があれば家電や携帯の興味深い仕事に就けるチャンスも。
しかし、それを見つけるのは非常に大変で、失業者の多い韓国では韓国語が話せて人脈がないと仕事に就くことが難しいとされています。そのため、韓国から日本にワーキング・ホリデーでやってきた人との人脈を使って仕事を見つけるのが良い方法です。
レストラン、ホテルといった観光客向けの仕事に就くのが一般的ですが、日本語の指導という選択肢もあります。ワーキング・ホリデービザでは就業できないものの、大学卒業以上の学歴がある場合には語学学院に申請して会話指導ビザを取ることで可能となります。
資格や職歴があれば美容師・通訳の仕事も可能。また、ファッションや美容、日本人モデルを募集している場合もあり、夢の職業に就ける可能性もあります。
ワーキングホリデーは二国間の協定に基づく制度のため、一般の留学より危険度は少なくサポートを行う団体も多くありあります。しかし、外務省が連携・協力している民間団体はないため注意も必要です。
一生に一度しか使うことのできないワーキングホリデーは、グローバル人材となるための第一歩。果敢にチャレンジして将来の夢につなげましょう。