お酒「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒の驚きの効果

「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒の驚きの効果

数多くの栄養素を含み「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒は、さまざまな効果が期待できると女性を中心に人気を集めています。
具体的にはどのような成分・効能があるのでしょう。

酒粕甘酒と米麹甘酒

酒粕甘酒と米麹甘酒

酒粕甘酒

酒粕は米麹に酵母を入れて発酵させて作ります。ビタミンやミネラル・食物繊維・アミノ酸・ペプチドなどが含まれており、栄養価はとても高いです。また、酵母が使われているため1%未満のアルコール成分を含みます。

米麹甘酒

米麹は米に麹菌を繁殖させて作られます。酵母を使わないためアルコール成分は含まれておらず、子どもや妊娠している人でも安心して飲むことができます。健康面や美容面で近年「飲む点滴」などと注目されている甘酒はこの米麹甘酒です。

 

甘酒に含まれる栄養素

甘酒に含まれる栄養素

ビタミンB群

酵素の働きを助ける補酵素でもあるビタミンB群は、脂質の代謝を促進する働きがあります。「代謝ビタミン」とも呼ばれ、タンパク質を作ったり肌をきれいにしたりと体の内外に効果が期待できる栄養素です。

体がだるい・重いと感じている人には特に重要。甘酒にはビタミンB1・B2・B6やナイアシンが豊富に含まれています。

酵素

甘酒には、デンプンを分解するアミラーゼやタンパク質を分解するプロテアーゼ、脂肪を分解するリパーゼなど100種類以上もの酵素が含まれています。「消化が良くなる」「肌の代謝が上がる」「血行を良くなる」など、人間が生活していくうえでとても大切な存在です。

必須アミノ酸

細胞を作り出すために必要な成分であるアミノ酸。そのなかでも、体内で生成ができず食べ物から摂取する必要があるものを必須アミノ酸と呼び、甘酒には9種類全てが含まれています。

ブドウ糖

甘酒に多く含まれるブドウ糖は、私たちの脳や体を動かすために必要なエネルギーの源です。体の疲労がたまっている時や運動不足で体力の衰えが見られた時に摂取することで、回復の手助けになります。

オリゴ糖・食物繊維

腸内環境の改善に役立つ栄養素であるオリゴ糖や食物繊維は、摂取することで腸内の老廃物を流し、免疫力を向上させます。免疫力が上がることで風邪や熱など病気への対策にもなり、体への効果が期待できます。

ミネラル

体を作るために必要な栄養素であるミネラル。丈夫な骨や歯を育てたり高血圧や心疾患を予防したりと、体内におけるほぼ全ての生合成や代謝の働きに関わる重要な役割を担っています。

 

「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒の効能

「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒の効能

甘酒に含まれている栄養素は、美容や健康にどのような効果をもたらすのでしょうか。

ビタミンB群の働きで新陳代謝を上げる

ビタミンB群は、炭水化物や糖質からエネルギーを生成する役割を持ちます。不足すると糖質や脂質が正常に代謝されずに体の中にたまり、疲れやすい体になってしまうことも。ビタミンB群を適度に摂取することで健康的な体の維持やストレスの解消にも役立ちます。

また、甘酒には日々のストレスや飲酒・喫煙によって欠乏しやすいビオチンというビタミンも含まれているため、くまや肌荒れ・シミ・くすみにも効果が期待できます。

酵素の働きで腸内改善・血液サラサラ

腸内環境が乱れてしまうと便秘を引き起こし、消化できない食べ物がたまりやすくなり、悪玉菌が増え、体臭や口臭の原因にもつながります。酵素には、体内にたまった老廃物を排出して乱れた腸内環境を整える役割があります。

消化酵素には血液の粘度を下げる効果もあるため、積極的に摂取することで血液がサラサラに。血液がサラサラになると糖尿病や動脈硬化などの深刻な生活習慣病の予防にもなります。

また、甘酒に含まれているリパーゼという酵素には脂肪を分解してエネルギーに変える働きがあるため、内臓脂肪や皮下脂肪の燃焼にも効果的です。

アミノ酸の働きで脂質代謝の促進・リラックス作用

甘酒に含まれているアミノ酸は体に良いさまざまな効果を持ちます。なかでもGABAというアミノ酸は、

  • 血液中のコレステロールや中性脂肪を操作して脂質代謝を促進する
  • 血液をサラサラにする
  • 動脈硬化を予防する
  • 成長ホルモンの分泌を促進させる
  • 血液中の中性脂肪値を下げ、体重の増加を抑える
  • 自律神経に作用し、ストレスや疲れを緩和する
  • 副交感神経を高めてリラックスさせる

に期待ができます。

乳酸菌の働きで便秘解消の効果

甘酒に多く含まれている植物性乳酸菌には、腸内の善玉菌を増やすことで悪玉菌が増殖するのを抑える働きがあります。腸内の環境を整えることで、下痢や便秘の予防・症状の改善になります。

ブドウ糖の働きで消化吸収を助ける

ブドウ糖は摂取後すぐに脳に栄養が行きわたり、エネルギーとなります。また、甘みによって満腹中枢も刺激されるため、食べ過ぎの防止にもつながります。

アトピーなどのアレルギーに効果はある?

甘酒に含まれるビオチンという成分には、皮膚のかゆみや炎症の原因となるヒスタミンが作られるのを抑制する働きがあります。そのため、アトピー性皮膚炎に効果があると言われています。

 

効果的に甘酒を飲むなら

効果的に甘酒を飲むなら

多くの栄養素によってさまざまな効果に期待ができる甘酒。さらに効果を高めたいのであれば、飲むタイミングにも意識をしてみましょう。

ダイエット目的

ダイエット目的の場合、朝に飲むようにしましょう。一日の始まりに新陳代謝を上げることで、その日のカロリー消費を助けてくれます。習慣的に飲み続けることで、食べ物の消化・吸収を助け、エネルギーを消化しやすい体に変化していくことが期待できます。

また、朝は体にとって排泄のための時間となっているため、腸内環境を良くする甘酒を飲むことで便通がスムーズになり下痢や便秘も解消されやすくなります。

注意
人工甘味料が入っていないとはいえコップ一杯で100kcalほどになるため、飲み過ぎには注意しましょう。

栄養補給をしたい

甘酒に含まれるブドウ糖が瞬時に体に行きわたるため、栄養補給をしたいなら朝に飲むのがベスト。また、エネルギー補給をしたいなら小腹が空いたときに飲むのも良いでしょう。一杯で元気になれるため、ダイエットをしている人にもおすすめです。

美肌・健康効果を高めたい、疲れを取りたい

体の疲れを取りたい人は、寝る前にほんのり温めた甘酒を飲むようにしましょう。温かい甘酒を飲むことで一時的に体温を上げ、だんだんと下がっていく体温が睡眠を誘発させます。

注意
60度を超えると甘酒に含まれる酵素や乳酸菌が死滅してしまう恐れがあるため、温め過ぎないようにする。

加えて、ゴールデンタイムに寝ることが最も肌や身体の隅々にまで栄養を届けてくれるため、正しい生活リズムで睡眠を取るようにしましょう。

 

飲む点滴とも言われる甘酒にはたくさんの栄養が含まれています。子どもも大人も毎日コップ1杯を目安に飲み続けることで、健康面や美容面に嬉しい効果が現れることでしょう。