これを知るだけでカクテルを飲むのがもっと楽しくなる!

これを知るだけでカクテルを飲むのがもっと楽しくなる!
ジンやウォッカなどの洋酒がベースのカクテルは、組み合わせるドリンクやその調合具合でさまざまな味を楽しむことができます。今回は、カクテルの4つのベースとそれぞれの概要・作り方からご当地カクテルまでをたっぷり紹介します。

カクテルの種類を4つのベースから紹介

カクテルの種類を4つのベースから紹介
(写真:photoAC)

カクテルとは、主に洋酒をベースにしてジュースやシロップなどを加えて調合したお酒のことです。ベースとなる洋酒は主に以下になります。

「ジン」

ジンは、大麦、ライ麦などの穀物やじゃがいもを原料とした蒸留酒※で、ジェニパーベリーやボタニカルなどの薬草成分で香り付けをしていることが特徴です。

ジンの歴史は古く、11世紀ごろにはイタリアの修道士がジェニパーベリーを使った蒸留酒を作ったという記録が残されています。広く酒として知られるようになったのは、1660年にオランダの大学教授が利尿や解熱の効能がある薬用としてジェニパーベリーをアルコールに浸して蒸留する薬用酒を研究開発したことが契機となったからです。

さわやかな香りでおいしいことから人気に火が付き、薬としてではなく酒として知れ渡るようになりました。その後、イギリスで大変な人気となり「ジン」と呼ばれ親しまれるようになりました。

※ワインやビールなどの果実や穀物を発酵させて作った醸造酒をさらに火にかけて蒸留アルコール度数を高めた酒、スピリッツとも呼ばれる

ジンベースでおすすめのカクテル

ジントニック

最もポピュラーなカクテルです。炭酸水に柑橘類の皮から抽出したエキスや糖分を加えた「トニックウォーター」と呼ばれる飲み物とジンを混ぜたもので、ライムを加えることが多いです。さわやかな香りとさっぱりとした味が特徴で、クセがなく飲みやすいカクテルです。

マティーニ

「カクテルの王様」とも称される代表的なカクテル。ジンに「ドライベルモット」と呼ばれる白ワインをベースにハーブやスパイスをブレンドして混ぜ合わせたカクテルで、味わいはすっきりとした辛口。アルコール度数は高くなっています。

「ウォッカ」

ウォッカはロシアを中心に旧東ヨーロッパで飲まれる蒸留酒で、ジンと同様にライ麦や大麦、じゃがいもなどを原料にして作ります。色は透明・無味無臭でクセがないことから、カクテルベースとして利用されるお酒です。

明確な起源は不明ですが、12世紀にはロシアの地酒としてウォッカが飲まれていたという記録が残されています。1794年ごろにウォッカを白樺炭でろ過する方法がロシアで考案され、さらに連続式蒸留機が発明されて技術が進んだことから、クリーンで臭みのない現在のウォッカの原型ができたと言われています。

1917年のロシア革命後、亡命したロシア人がヨーロッパやアメリカでウォッカの製造をしたことから世界的に広まりました。

ウォッカベースでおすすめのカクテル

スクリュードライバー

中東で生まれたスクリュードライバーの名称は、工事現場の作業員がねじまわし(スクリュードライバー)を使用して混ぜたことが由来とされています。ウォッカにオレンジジュースを混ぜ合わせたカクテルで、さわやかな柑橘系の香りが特徴です。

ソルティードッグ

グラスの縁をグレープフルーツやレモンなどの果汁で湿らせて塩を付けた「スノースタイル」というカクテル。ウォッカとグレープフルーツジュースの組み合わせでさっぱりした口当たり。塩の当たり具合で味の変化を楽しみます。

ブルドック

ソルティードックと作り方は同じで、塩をグラスに付けないものをブルドックと呼びます。

「ラム」

ラムは、サトウキビの糖蜜を原料に、水を加えて発酵させた蒸留酒です。カリブ海の西インド諸島が原産地で誕生の時期は諸説ありますが、17世紀ごろには存在していたと言われています。

ジャマイカを中心に砂糖のプランテーションが拡大して製造が盛んになったラム酒は、その後、航海技術の向上とヨーロッパの植民地政策により船でアメリカやアフリカへと運び込まれました。

航海中に海軍や蒸気機関内の労働者の士気向上・娯楽のためにラム酒がよく飲まれたことから、航海や海の男のイメージになっています。

ラムベースでおすすめのカクテル

ブルーハワイ

ホワイトラムをベースにパイナップルジュースなどで割ってブルーキュラソー※で色付けしたブルーハワイは、文字通りハワイの海を連想させるカクテルです。鮮やかなブルーと特有の香りが引き立ちます。

※オレンジのリキュールであるキュラソーを青色で着色したもの

ダイキリ

ダイキリはラムを使用した代表的なカクテルで、ライムの香りと酸味が広がるさわやかな味わいが特徴です。

ダイキリという名称は、19世紀後半にキューバにある「ダイキリ」という鉱山で働いていたアメリカ人が、暑さを癒やすために特産品であったラムにライムを絞って砂糖と氷を入れたのが由来とされています。

「リキュール」

リキュールはジンやウォッカなどの蒸留酒に香りの成分と甘味料を加えた酒のことで、「混成酒」に属します。配合される香味成分の種類によって薬草・香草系(ハーブ・スパイス)、果実系(フルーツ)、種子系(ビーンズ・ナッツ)、その他(クリームなど)に分類されます。

リキュールの歴史は、古代ギリシャ時代、ワインに薬草を漬け込んで作った水薬が起源と言われています。中世には、修道院を中心に薬草や香草を混ぜ合わせた体に良い「薬酒」としてリキュール作りが発展しました。

15世紀になると、イタリア人医師のミケーレ・サウヴォナロ-ラがブランデーにバラの香りを付けて調合したところ患者が喜んで飲んだという評判から、薬酒としてではなく香り付けすることを重視した現在のリキュールへと変わっていきました。

リキュールベースでおすすめのカクテル

カシスオレンジ

カシスを使用したリキュールとオレンジ果汁をブレンドしたカクテル。二層の彩りが美しく、甘口で飲みやすいカクテルとして女性に人気です。

カルーアミルク

甘口カクテルの代表として有名なのがカルーアミルクです。コーヒーリキュールである「カルーア」を使用し、牛乳で割って作ります。

 

カクテルに気持ちを乗せる「カクテル言葉」を知っていますか?

カクテルに気持ちを乗せる「カクテル言葉」を知っていますか?
(写真:photoAC)

花言葉のように、カクテルにも意味を込めた「カクテル言葉」というものがあります。恋愛にまつわる言葉から友情にまつわる言葉までさまざま。その一部を紹介します。

恋愛にまつわるカクテル言葉

・カシスソーダ:あなたは魅力的
・スクリュードライバー:あなたに心を奪われた
・ジンライム:色あせぬ恋
・ブルドック:あなたを守りたい

友情にまつわるカクテル言葉

・ジントニック:いつも希望を捨てないあなたへ
・モスコミュール:ケンカをしたらその日のうちに仲直りする
・ラムコーク:もっと貪欲にいこう

口では伝えられない言葉をカクテルで

・ギムレット:永い別れ
・バイオレットフィズ:私を覚えていて
・モヒート:心の渇きを癒やして

 

カクテルの作り方

カクテルの作り方
(写真:photoAC)

ビルド

グラスに直接材料を注ぐだけの方法で、特別な器具が必要ない最も簡単な作り方です。縦長のグラスを使用するものが多く、氷とベースのお酒を入れ、ジュースや炭酸水を適量入れて混ぜ合わせます。

ジントニックやモスコミュールなどはこの方法で作ります。

シェーク

ベースとなる酒と材料、氷をシェーカーに入れて振って混ぜ合わせる作り方で、比重が違うものを混ぜ合わせたり、混ざりにくい材料を合わせたりする際に行う方法です。

氷を一緒に入れるため一気に冷やすことができ、気泡が混ざることで淡い色合いに仕上がることが特徴です。気泡が抜けないうちに短時間で飲むショートカクテルはこの方法で作ります。

カルーアミルクやゴールデンデイズなどが有名です。

ステア

ステアは「かき混ぜる」という意味で、材料と氷をミキシング用のグラスに入れて、バー・スプーンで手早くかき混ぜ、その後カクテルグラスに注いで作ります。

透明感を出してシャープな仕上がりにしたいとき、また比重が同じで混ざりやすい材料同士のカクテルに用いる方法です。

マティーニやブルーマンデーなどがこの作り方です。

ブレンド

ミキサーを使って材料を勢いよく短時間でスピーディーに混ぜ合わせて作る方法です。材料にクラッシュド・アイス加えてシャーベット状のフローズンカクテルを作ったり、フレッシュフルーツの果実を溶かして作ったりする際に用いられます。

ブルーハワイやフローズンダイキリなどがこの方法で作られます。

 

ご当地グルメならぬ「ご当地カクテル」

ご当地グルメならぬ「ご当地カクテル」
(写真:photoAC)

茅ヶ崎サザン

茅ヶ崎サザンは、まちおこしの一つとして神奈川県茅ケ崎市内の飲食店が中心となって2014年夏から販売しているご当地カクテルです。ベースはサザンカンオートというリキュールで、フルーツやハーブ、スパイスが詰まっていて飲みやすくさわやかなカクテルです。

ピーチピチサマー

岡山県のご当地カクテル「ピーチピチサマー」は、メルシャン主催のご当地カクテル総選挙で1位に選ばれました。白桃入りの弾けるおいしさで、凍らせた白桃をミキサーにかけてフランジアと炭酸を注いで作ります。

茨木カクテル

大阪府茨木市でしか飲めないご当地カクテルで、2017年8月に市内の6店舗で販売が開始されています。特産の天然赤シソ入りのサイダーとホワイトラム酒を使用したカクテルは甘味と苦みが絶妙で、シソの赤色が特徴です。

 

ベースになるお酒や組み合わせによってさまざまなネーミングのカクテルが生まれますが、配合の具合によってアルコール度数だけでなく味も変化し、作り方次第で千差万別の楽しみが得られます。魅力的なお酒、カクテルをぜひ堪能してみてください。

おすすめ記事