食品・食材人気急上昇中!山口県下関市名物「瓦そば」のおいしさの秘密に迫る!

人気急上昇中!山口県下関市名物「瓦そば」のおいしさの秘密に迫る!

本州の最西端に位置する下関市。ここから山口県を代表する名物グルメへと名乗りを上げているのが「瓦そば」です。他を寄せ付けない個性の強いフォルムとその見た目に負けないおいしさで人気急上昇中です。

瓦そばとは

全国放送のバラエティ番組やドラマで取り上げられ、山口県を代表する名物の一つへと名乗りを上げた瓦そば。その他を寄せ付けない個性の強い見た目は、一度見るだけですぐに印象づけられることでしょう。

日本各地どこを歩いても家屋の屋根を見上げれば目にすることができる瓦。その瓦を鉄板のごとく加熱し、この上に茶そば、錦糸卵や牛肉などの具材、海苔や細かく刻んだ小ねぎ、薄くスライスしたレモン、もみじおろしなどの薬味を乗せた料理が瓦そばです。

山口県では飲食店で供されるだけではなく家庭料理としても定着しています。ほとんどのスーパーマーケットでは茶そばとつゆがセットになった家庭向けの瓦そばセットが販売されています。家庭では基本的に瓦ではなくホットプレートやフライパンで調理されています。

すでに山口県を代表する名物グルメの一つとなりつつありますが、発祥は本州の最西端、壇ノ浦の戦いがあったことでも有名な下関市。その中心部から車で北に走ること約40分、「下関の奥座敷」とも呼ばれ山口県を代表する温泉の一つとなっている川棚温泉で「瓦そば」は誕生しました。

川棚温泉街には瓦そばを提供する店が多くあり、いずれも盛況となっています。そんな川棚温泉の地で営業を続ける「たかせ」が瓦そばの産みの親です。

瓦そばの歴史

瓦そばの歴史は古く、1961年までさかのぼります。川棚温泉で旅館を経営していた「たかせ」の創業者である高瀬慎一が、西南戦争時に兵士が瓦の上で肉や野菜、野草などを焼いて食べたという話からヒントを得て「瓦そば」を開発しました。

そこから評判が広まり、温泉街の他の旅館や飲食店でも提供されるようになりました。そして、川棚温泉の名物グルメとなった瓦そばは瞬く間に下関名物、山口県名物へと飛躍していきました。

たかせは川棚温泉に4店舗、新下関にあるゆめシティ内に1店舗、福岡県の門司港にある海峡プラザにも1店舗を展開しており、名実ともに「瓦そばといえばたかせ」と言える規模になっています。

 

瓦そばの作り方

瓦そばの作り方

それでは、一般的に瓦そばはどのように作られているのでしょうか。

まず、茹で上がった茶そばを炒めて熱い瓦の上に乗せます。家庭ではホットプレートやフライパンで炒め、そのまま上に具材を乗せます。茶そばの上に乗せるのは、普通は細く切った薄い卵焼きと甘辛く味付けした細切り牛肉。さらにその上から薬味、細かく刻んだ小ねぎ、のり、薄くスライスしたレモン、もみじおろしといった薬味を添えて完成です。

醤油に出汁を加えたつゆにもみじおろしを溶かしてレモンを入れ、そこに具とそばをざるそばのように浸けて食します。

元祖瓦そばたかせ

瓦そば誕生の店であるたかせの元祖瓦そばはこだわりが強く、北海道音江産のそば粉に京都府南部の名産である最高品質の宇治抹茶が練り込まれたそばは、香り高いと評価されています。薬味のネギは地元下関で栽培される芳醇でくせがなくやわらかい安岡小ねぎを、海苔はつやと香りの評価が高い山口県宇部産のものを使用しています。

また、たかせ秘伝のつゆは昆布とかつおで出汁を取った少し甘めで奥行きのある味です。盛られた茶そばは、熱々の瓦で直接焼かれる部分がパリパリ、上へいくにつれてもっちり。グラデーションのある食感が楽しめます。

家庭用も販売されており、元祖瓦そばたかせのショッピングサイトで購入することができます。

  • 家庭用瓦そばセット2人前(麺200g・つゆ240ml)が1,177円
  • 4人前(麺200g×2・つゆ240ml×2)が2,052円
  • 8人前(麺200g×4・つゆ240ml×4)が4,104円

となっています。8人前は木箱に入った高級感あるデザインで、贈答用としても喜ばれるでしょう。

 

おいしい瓦そばを通販で

江戸金 長州瓦そば

「株式会社江戸金」は1862年創業の下関の老舗銘菓。江戸金の主力商品である「亀の甲せんべい」は、昭和天皇に献上したこともある山口県の代表的な銘菓として有名です。

そんな江戸金は「長州瓦そば」というネーミングで瓦そばの通信販売もしています。価格は、

  • 麺200gが432円
  • つゆ160gが270円
  • 4人前セット(麺200g×2・つゆ160g×2)が1,620円
  • 6人前セット(麺200g×3・つゆ160g×3)が2,430円
  • 10人前セット(麺200g×5・つゆ160g×5)が3,780円

となっています。

名城食品 3食瓦焼きそば

「名城食品株式会社」は愛知県に本社を置く企業。下関にも営業所および工場があります。瓦焼きそばは、風味の良い抹茶麺に加えてかつおだしの効いたつゆが特徴。名城食品のオンラインショップにて麺150g×3食(スープ付)が329円で販売されています。

日高本店 お多福瓦そば

瓦そば誕生の地である川棚温泉の川棚グランドホテルに併設する「瓦そば本店お多福」が提供する人気メニュー「お多福瓦そば」。これを自宅で食べられるように日高本店が販売している商品です。2~3人前(440g、麺は200g)が1,080円で販売されています。

 

下関名物は瓦そばだけじゃない!

下関名物は瓦そばだけじゃない!

最高級Aランク 特牛(こっとい)イカ

「特牛(こっとい)」とは、旧豊北町に存在する地名のこと。関門海峡の北東に広がる響灘を有する海に面した漁業が盛んな地域です。そんな響灘沿岸は、豊富な小魚を狙って剣先イカが回遊してくる地で、漁場が近く活きの良い剣先イカが揚がることで有名です。

そんな風土を活かして、特牛漁港を含む豊北地域の漁港で水揚げされた剣先イカのなかで最高級Aランクのものを「特牛イカ」と呼び、ブランド化しています。旬は9月から11月ごろ。肉厚で味が良いと言われる剣先イカの中でも特牛イカは県内外からの高い評価を得ています。

透き通った薄水色の海と、その海上を本土とつなぐ大きな橋で観光客に人気の高い角島では、特牛イカを提供する飲食店が数多く営業しています。

手延べそうめん「菊川の糸」

「菊川の糸」は下関市旧菊川町で菊川町手延素麺組合が製造し、下関農業協同組合が販売する手延べそうめんの地域ブランドです。「小日本」とも呼ばれる菊川地域は、下関中心部から北東に向かうこと車で約30分のところに位置する山に囲まれた小さな盆地です。

下関産製麺向け小麦「ふくさやか」を使い、伝え継いだ伝統的な作業工程を守って綺麗な湧き水と澄んだ冷たい空気に育まれて作られるそうめんは、コシが強く歯触りが良いと評判です。寒い冬の空気にさらして真っ白なそうめんを乾かす風景は菊川地域の冬の風物詩ともなっています。

また、夏に「道の駅きくがわ」で行われるそうめん流しは、毎年多くの人でにぎわいを見せています。

名物料理「とんちゃん鍋」

下関市は韓国の釜山港からの定期船が出ていたり、「リトル釜山」と呼ばれるコリアンタウンがあったりと古くから韓国との縁が濃い土地。「とんちゃん鍋」は下関に住む在日コリアンの食文化から誕生した日本生まれのコリアンフードです。

モツを使った鍋ですが、海を挟んで西に隣り合った博多のモツ鍋とは違い、スープを使わずにモツとキャベツやもやし、ニラ、玉ネギなどの野菜をコチュジャン味噌で煮込んだものになります。下関市街地のグリーンモール商店街を中心にとんちゃん鍋を提供する飲食店があります。